インティメート・マージャー(7072)のIPO新規上場情報

枚数3000枚以下のプレミア系IPO。フリークアウト子会社。
ビッグデータ活用のDMP事業でIPOでは人気業態。

ベンチャーキャピタルからの出資も多く、その多くは1.5倍価格がロックアップ解除となっている。

IPOの初値が弱い状態が続く中、起爆剤となるか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証マザーズ上場のプレミアチケット系。初値高騰しやすさから注目を集める。
業種もビッグデータ活用・解析系で技術色が強く期待度は高い。

10月上場の他社と比較しても、注目度は高め。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年9月度、単体予想EPSは37.99円。
想定価格2,320円から計算される予想PERは約61.07倍。

足元の業績の伸びはよく、高PERでも問題ない印象だったが仮条件は大幅引き下げ。
近頃の想定価格への不信感への対応か？業界の伸び悩みなどを考慮しているのかも知れない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.93億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はみずほ証券。

売出なしの全数公募IPO。さらに3000枚以下のプレミアチケット。希少性は非常に高い。
オファリング・レシオは11％程度とやや低め。既存株主の保有率が高くVCも豊富。

ベンチャーキャピタルのロックアップや大株主のロックアップは1.5倍で外れるため、
高値からは大型の売りがいつでも登場しそうな雰囲気。

ストック・オプションの未行使残も85円価格で55万枚ほどあるなど、やや売り圧力は高め。

公募株の希少性は高いが、上場後、値がついてからは売り玉豊富なのは注意。

公開価格では需給抜群。値がついてからは大きな売りの恐怖に耐えながらどこまで？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ビッグデータ活用のDMP（ネットマーケティング）事業はIPOでも人気の高い業種。
ただし、それなりに競合企業も増えており技術的差異が特段見当たらなければ、業界的に成長頭打ちな印象も。

どちらかというと新規性の点では薄れてきている業種かもしれない。
このスペックのIPOで仮条件の大幅引き下げは気になるところ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

マザーズ小型ネット系と初値高騰三拍子銘柄で、初値は期待できる。
仮条件を引き下げてきたことで、印象が悪くなったが公募株に希少性があることは変わりない。

一方、ベンチャーキャピタルの出資の多さや業界の伸びがそれほどでもない点などで、
長期には持ちづらい銘柄。結局、それが意識されて期待するほど高騰しない結果も想定。

仮条件を引き下げてきたものの、希少性で初値高騰するタイプの銘柄ということで評価は据え置き。
総合的にA級IPOを維持したい。

全体考察
総合得点は9点で、私のBBスタンスはA評価です