ワシントンホテル(4691)のIPO新規上場情報

藤田観光のワシントンホテルとは分けられ、こちらが運営しているのは「ワシントンホテルプラザ」。主に低価格ビジネスホテル主体。
藤田観光は約10％を保有する大株主になる。

東証2部上場で、業績横ばいのホテル業。インバウンドで機運に乗っている割には今の伸びが見られないのは残念。


すでに宿泊料金20%オフの優待新設も発表。

枚数も多く、公募割れせず微増になってくれれば大成功のIPOか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

藤田観光のワシントンホテルから暖簾分け？
こちらは「ワシントンホテルプラザ」などやや低価格帯のビジネスホテル体系。

ホテル業は東京オリンピックを控えホテル業は駆け込み上場が続く。
ただ、東証2部上場・オールドな印象などで注目度は低そう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、連結予想EPSは158.35円。
想定価格1,290円から計算される予想PERは約8.15倍。

この時期に売上横ばいで成長イメージなし。
そのため、想定価格は妥当レベルと言ったところ。
ややディスカウント感はあるが、もう少し割安感見せても良かったのではないかと感じる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約26.7億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証2部。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券。

売出なしの全数公募18000枚。OA合わせると2万枚規模。
オファリングレシオは標準範囲内。

既存株主は藤田観光10％を含め、銀行勢や保険会社など固い印象。
ロックアップも180日が掛かっているが、そう簡単に手放すような株主はいない。

ストックオプション制度もない。

規模はやや大きめで公募の需給の心配面はあるが、上場後すぐは既存株主の売り玉は少ない。
公募組の売りとセカンダリーの買いでの需給状況で初値が決まりそう。

優待もあるので公募組が簡単に手放さなければ、需給は問題ないのだが・・・。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

東京オリンピックなどインバウンドで状況が良いホテル業のはずだが、差し当たっての業績は横ばい。
ただ、その分現時点での上場で、お得価格で株が買えると思ったほうが良いかもしれない。

今買って中期的な売りが一番狙い目な印象。来年の業績は良いだろうから数値上結果が出やすい。
すでに優待新設を発表。20％割引券が使えるメリットのあるものかは謎。
ホテル数はまだ50以下だが、全国の繁華街に近いところにあるので立地条件は良い。

PBRも1倍あたり配当もあるなら、どちらかというと資産株か？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

主幹事が三菱で枚数も多いので、公募株は手に入れやすそう。
そのため、公募株に希少感があまりないので初値売りで大きく利益を得るのは難しい。
ただし、中期的には上場時の割安感もあるのでメリット高めの銘柄。

初値に期待せず、下値も安定しているIPOとして参加姿勢でいきたい。
初値が期待外れなら売り時を後にずらすぐらいの感覚でないと妙味は薄い。
もちろん初値でプラスになるなら、それはそれでしっかり頂きたいところ。

パスするような要らない銘柄ではないが、果たして公募と初値の差がどの程度あるのかが難しい。
とりあえず参加して、売り時は後から考える程度で行きたい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です