アンビスホールディングス(7071)のIPO新規上場情報

介護施設でもない、自宅訪問看護でもない在宅型医療として新しい末期介護のサービスを用意する。
時代に即した印象で拡大中。

この系統のIPOは吸収規模はいつも大きめ。ただ安定した初値結果を残す場合が多い。

引受幹事団は主幹事野村とSBI証券だけという2社体制。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

ジャスダック上場にしては吸収規模30億以上とやや大きめのIPO。
医療介護関係ということで、社会的な需要は高くIPOでも注目を浴びやすい。

医療機関と訪問介護の良いところの組み合わせから、新しい形のサービスを提供しており
「医心館」ビジネスは成長が見られる。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年9月度、連結見込EPSは54.74円。
想定価格2,610円から計算される予想PERは約47.68倍。

PBRをみてもやや見込まれた価格設定と感じるが、資金使途が新規開業や運転資金に掛かり、
ビジネスの成長にもろに反映する部分なので仕方のないところかもしれない。
外食小売のフランチャイズ契約みたいな成長モデルを意識。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約33.1億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場はJASDAQスタンダード。主幹事は野村證券。

公募１０・売出１の規模で公募が多い。オファリングレシオも低め。

既存株も社長とその資金管理会社が締めており、新規株主が育てる企業となりそう。
公募株の魅力は高めのIPOと判断できる。

ロックアップは大部分の９０日が掛かっており価格解除要件なし。
ストック・オプションの未行使残に関しては8円価格で10万株程度が行使期間に入っているので、
10万程度の売り圧力は意識しておきたいところ。

吸収規模が大きめで、割安感もないが、公募が多いことで公募株に価値を持たしている印象。
初値高騰向きではないが、公募株並びに上場後にいくらか株を保有したい層はいるイメージ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

高齢化社会の時代到来とともに、終末医療系の企業のIPOも増えていて需要の高い業種。
ビジネスモデルも新しい部分があり、成長を続けていることから上場時での魅力は高い。

やや織り込んだ価格設定でも、まだ上場時の株価が安いと判断できるかが魅力の分かれ目。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

野村證券主幹事のIPOらしい、期待の企業ながらやや織り込んだ価格でのIPO。
しっかりした主幹事ということで、初値の値付けは問題なく済ませそうか？
仮条件が上限で2,800円ということで、初値は3,000円が意識されやすいラインとなりそう。

吸収規模が大きいのが気になるが、上場以降の売り手がストック・オプション行使あたりぐらいで、
この程度の買い支えなら主幹事がなんとかする印象で、うまく微益でも形にできればという印象。

もちろん終末医療ビジネスを支えたいという純粋な気持ちから投資するのも悪くない銘柄。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です