大英産業(2974)のIPO新規上場情報

福証単独上場、久しぶりの主幹事エイチ・エス証券。
九州や山口中心の不動産業でIPOでは不人気業種。
上場ラッシュ中なら不人気で明らかにパスだが、スケジュール的に見て公募割れから微増範囲。

地方市場は初値売り狙いではなくて、たまに特殊業種で跳ね上がるのを狙えるが、新規性のない不動産業ではそれは厳しい。

公募付近の結果で妙味の少ないIPOというのが第一印象。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

福証単独上場のIPOで、地方の不動産業。
注目度は非常に低く、６月最初の単独上場でも厳し目か。

地合いが悪ければ全く買いが入らない可能性も・・・。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年9月度、連結予想EPSは394.88円。
想定価格1,500円から計算される予想PERは約3.8倍。

業績予想からは割安感が出ているが、予想の信頼性に欠ける。
売上期の偏重から四半期の実績が非常に悪いが、大丈夫か？

あまり指標の割安性を、当てにしないほうが良いだろう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.75億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は福証本則。主幹事はエイチ・エス証券。

売出株式比率28.3%と公募が多め。オファリングレシオも低め。

既存株主にはベンチャーキャピタルの名もなくシンプルな構成。
180日のきついロックアップが掛けられており、上場時の売り圧力はなさそう。

ストック・オプションの未行使残は約17万株（634円）が行使期間に入っておりこちらは警戒。

不動産業でお金がかかることもあって福証単独上場で、規模がやや大きく感じる。
この規模を支えるほどの買い人気があると感じにくい為、需給面では微妙な評価。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

地方の新築分譲マンション販売の不動産業で、新規性も低くIPOでは超不人気業種。
上場時実績でもPBR1倍程度ということで、資産価値的に下値リスクが低そうなことが評価できるか？

初値以降、株価が下がりそうなら面白そうだが、業種の魅力が全く無いだけに長期保有したい人もいないか・・・。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

地方単独上場で参加者限定のIPO。業種に面白みがあればいいがマンション販売の不動産業では買い手不在。
また主幹事エイチ・エス証券というのも業績予想を信用して良いのか安心できない。

初値売りでリターンもあまり望めないので無理して参加しなくていいパス案件か？

初値はほぼ公募付近で決着と考えると、BB参加してまで狙うような銘柄ではないと判断。
IPOがなかなか当たらないので、なんでも手を出したくなるがしっかりと選別したい。

全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です