トビラシステムズ(4441)のIPO新規上場情報

モバイルや固定電話の迷惑情報フィルタシステム。
昨今の詐欺被害などのニュースなどで話題性は高い。
業績はテーマ性にのってか好調な伸び。

やや吸収金額が大きいので初値に関しては、ロックアップ解除の1.5倍あたりが目安になりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

4月の最終IPO。2社同時上場だが4月はIPOの数が少なく、GWもあるのでスケジュール面は良さそう。
迷惑電話防止システムは昨今の詐欺被害などの話題もありテーマ性高い。

注目度は高そうなイメージ。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年10月度、単体予想EPSは66.04円。
想定価格2,040円から計算される予想PERは約30.89倍。

急成長中だが、ちょっと割安感は感じられない価格設定。
さらに仮条件は強気に上げており、バリュー面では評価できない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約18.3億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は大和証券。

売出株式比率87.9%と売出多め。オファリングレシオは標準内。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらず、売出は社長などからによるもの。
ロックアップはすべて価格解除要件1.5倍がついていて、やや弱い印象。
初値や株価が高くなれば断続的に売りが散見されるかもしれない。

ストック・オプションの未行使残は行使可能が7.5万株。160円価格なのでこの程度の売り圧力も考えたい。

需給面ではやや規模が大きいところとロックアップも弱いので、公開価格ではいいが、
1.5倍あたりでは売り側の意識も働いて、売買交錯しそうな印象。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

事業内容が社会性が高く人気しそう、すでに売上好調で結果を残している点もいい。
フィルタテクノロジーは他の分野にも広がる可能性も感じられるという部分でも魅力。

社会で困ったことに対して役立つものを提供しているというのは強みを感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

業種業績の内容がいい銘柄と言えるが、やや織り込み済みの想定価格や
売り出し量が多いことによる吸収規模の大きさなどでそこそこの初値に落ち着きそうな予感。

ただ、規模が大きいことで公募株の入手の難易度が下がる点から妙味のあるIPO。

初値はやはりロックアップ解除の1.5倍が大きく意識されそう。
1.5倍でも単元価格が高いことから1枚あたりの利益は大きくなる。

成長性も感じる銘柄で4月の最終IPOの中では比較して魅力は感じる。
総合評価は公募株入手しやすさの妙味もプラスしてA評価とする。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です