グッドスピード(7676)のIPO新規上場情報

車種やエリアを絞って伸びている自動車販売及びサポート業。
売上の伸びは良いものの、利益はやや不安定な動き。

小売セクターで人気業態とは言えないが、割高感なく全数公募など上場時の買い頃感はあり。

スケジュール面を見ても、それなりの初値を期待。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

車種を限定して専門性を持たせた自動車販売業。
また地域も絞ってドミナント戦略的な方法でNo.1経営戦略な印象。

IPO的には小売セクターとなり、技術面での特徴や新規性を感じられないので注目度は低いか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年9月度、単体予想EPSは110.42円。
想定価格1,210円から計算される予想PERは約10.96倍。

配当ありで利益の伸びは不安定だが、妥当な想定価格といったところ。
増収を継続しているが、利益が上下するのは、今後売上が落ちた時にどうなるのか怖い部分はある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.65億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は東海東京証券。

全数公募で売り出しなし。オファリングレシオは高め。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。殆んどの株を社長とその資金管理会社が保有。
ロックアップも180日となっていて、上場後の売りはかなり絞られている印象。
ストック・オプションの未行使残は行使可能となるのは2020年10月以降で差し当たって気にならない。

需給面は上場後の売り圧力が公募組ぐらいしか見当たらないので、
チキンゲーム的な初値吊り上げスタートは考えられる。需給良好と言える。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

対象車種や対象地域を絞る経営戦略が成功して伸びている企業。
業績堅調だが、この手法だと全国展開などは経営手法的に相反するので不都合が生じる。
成長性に関してはやや疑問点が出るところ。

小売セクターで結局自動車販売という点では、IPOでは人気化は難しいだろう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO目線でいくと小売セクターで、特に新鮮味がない事業なので注目度は薄い。
また、経営戦略的に成長性に疑問点が付くところもマイナス評価となる。

しかしながら全数公募であったり、既存株主の構成などを考えると需給面で公募株に価値が付く。
特に初値に関しては、公募組の売りぐらいしか売り圧力がないので値が飛びやすそう。

ゴールデンウィーク前で長期連休持ち越しリスクがある中、どれだけその前にリスクを取って期待するかになりそう。
同時上場では人気はないが、マネーゲーム的に気にしている人は多そう。

個人的にはSUVを過去に持っていて好きでもう一度欲しいと思っていたが、
他人に「あんな荷物載らない車どこがいいん？」と言われて気持ちが萎えた。
車や家などの購買意欲なんてものは流行レベルで変わるので、この会社の業績も流行に左右されそう。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です