ＡｍｉｄＡホールディングス(7671)のIPO新規上場情報

持株会社の上場だが「ハンコヤドットコム」の上場と見たい。ハンコのネット販売という非常に地味な分野で増収を続けている。

IPO初値としては小売セクターで、それほど割安感を感じないとなれば不安感あり。

ロックアップ完璧、ストックオプション制度なしなど、既存株主の状況としてはスッキリしている。

上場過密スケジュールの中では、こういった地味な印象のあるIPOは2極化の流れで注目されず公募割れもあるので注意。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

ハンコのネット販売で成長。ニッチな分野で地味な印象。
ソフトバンクの翌日上場という、厳しいスケジュール感は気にしたい。

注目度の2極化の流れを考えると、同日のamaziaの方に軍配が上がるか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年6月度、連結見込EPSは89.75円。
想定価格1,440円から計算される予想PERは約16.04倍。

セクター小売業で、比較対象はEC系か？割安感はなく妥当なレベル。
この系統のIPOは初値はそこそこ頑張っているが、その後割高感が意識されることが多い。
過密スケジュールの資金分散で、初値から買いが入りにくいという状況は意識したい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約8.52億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。

公募売出比は１：４程度で売り出しが多い。オファリングレシオは標準レベル。

既存株主にベンチャーキャピタルの保有は見当たらない。
社長一族が多くの株を有する模様で、ロックアップは価格解除なしのきつめに100％。

ストック・オプションの未行使残もなく、上場後の売り圧力はほぼなさそう。
上場後の売りリスクが少ないのは評価できそう。

需給面は買いがどの程度入るかだが、売り側を見れば安心な気がするか？良い方と考える。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

EC事業はそこそこ人気のタイプだが、最近の小売セクターは上場後の動きに不安がある。
今回は業績は伸びているものの、業種がはんこ屋という地味さが人気に悪い印象かも知れない。

ほぼハンコヤドットコムだが、持株会社上場で他分野へ活かすという趣があり、
そこも含めて評価されたら、EC事業で躍進した腕を買われるかも知れない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

マザーズ・小型上場ではあるものの初値高騰向きではない。
ただ、売り側の状況をみても上場後の売り圧力はそれほど感じられずそこそこの結果は出しそう。

ソフトバンクの大一番が終わった後がどう影響するかも未知数。
通常は上場ラッシュの後半は買い疲れになりやすいが、今回は資金拘束が外れた後という見方もできる。
この上場日を含め、3日で今年のIPOは終わりと考えればなんとかこなせそうか？

調べてみると需給面がそれほど悪くないので、上場時の需給は良好になると見て、
第一印象より1点評価を上げてB評価とする。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です