自律制御システム研究所(6232)のIPO新規上場情報

千葉大ベンチャー発のドローン開発。主に高機能産業用が売り、個人向けや低価格帯、量産タイプは中国が圧倒。
ドローン市場自体は成長が見込めるのでいいが、吸収規模や売出の多さなどがどう影響するか。
とはいえドローン関連で上場というだけで一定数の投資はありそうな雰囲気。

業績は伸びているが、赤字状態なのでバイオに似たイメージなハイリスクハイリターン系。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

ドローン関連という分かりやすい注目度がある。
近年の活躍ぶりは多方面で感じるが、個人向けや小型ドローンは中国企業に完敗。

産業用・商業用の高機能ドローンで活路を見出す。
過密スケジュール中の上場は残念だが、注目度では上位だろう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年3月度、単体見込EPSは-16.01円。
想定価格3,380円から計算される予想PERは約-211.12倍。

翌期まだ赤字という予想、ただし売上高はかなり伸びる見込み。
割安感で測れないところだが、仮条件は更に引き上げており人気はありそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約100億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率65.2％とやや売り出しが多め。オファリングレシオは標準範囲ないの高め。
少しだけ換金目的な印象もある。

千葉大発ベンチャー企業と言うことで、ベンチャーキャピタルからの出資は多め。
ロックアップの甘さも感じる。

ストック・オプションの未行使残も167円、60万株強と影響は無視できないレベル。

需給面は赤字企業ながら規模が大きかったり、まだまだ売り圧力があったりとやや厳し目。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ドローン関連での上場企業はあまりなく、テーマ性の高さを感じる。
少し前のIPOになるが、サイバーダインあたりの記憶がよみがえるか？

上場時の規模感や、割安面での魅力は皆無だが、成長期待という意味では評価されそうな銘柄。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

BBスタンスを考える上では重要な銘柄という位置づけ。
というのも規模がそれなりで、注目次第ではどっちにも転びそうな雰囲気がある。

機械セクター、規模の大きさ、赤字企業、売り方リスクなどをデメリットが並べやすく
C級評価水準と考えられるが、やはりドローンベンチャーの期待度が光る。

評価が低ければ逆に狙い目の妙味をプラスしてB評価のBBスタンス。
初値予想は資金分散で注目度次第。2極化の流れを汲みすると、決して悪い方には出ないと考える。
ロックアップの外れる1.5倍（5,100円）が意識されるか、全然その前か難しいところ。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です