田中建設工業(1450)のIPO新規上場情報

解体工事やそれに掛かる有害物質の除去、土壌汚染の除去がメイン。
建設セクターでもやや環境よりのテーマ性はある。

業績の伸びはいいが、建設セクターということもあってか指標的に比較すると割安感あり。

地味ながら上場時はあまり下値リスクを感じず好印象。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

地味な社名、建設業セクター、JASDAQスタンダード上場で注目度はいまいち。
東京オリンピックに向けた建築系需要の高まりと行ったテーマ性はあるが、それもあと僅かな期間。

機運に乗った上場というイメージ。解体系で、それに付随する汚染物除去に強そうで、
環境銘柄として意識される可能性あり。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年3月度、単体見込EPSは226.89円。
想定価格2,210円から計算される予想PERは約9.74倍。

しっかりとした割安感を提示した価格設定という印象。
高めの配当水準もバリエーション面からは評価されそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.87億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場はJASDAQスタンダード。主幹事は野村證券。

公募売出比は丁度半々。オファリングレシオは適正水準。

既存株主にベンチャーキャピタルの名は見当たらず、ストック・オプションの未行使残もない。
ロックアップも価格解除要因無しでしっかりしている印象。

需給面では売り側に問題となるようなものがなく、好需給で評価できる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

社名や業種など非常に地味で人気化には乏しそう。
長期で見ると安定的な業績の伸びは見られるが、来期減収予想のように地合いに左右されて沈むことも多い。

IPOに求める新規性からすれば皆無。成長性でみれば魅力に欠ける銘柄か。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

悪くない銘柄だが、IPOらしい人気にはなりにくい銘柄。
特に上場ラッシュ中は、注目度や人気度で初値（買い需要）が2極化する傾向があり、
こちらの銘柄は不利になる印象。

大一番のソフトバンク上場の前日上場ということもあり、視線はすでに翌日に向かっていそう。

問題となる部分が少ないIPOなので公募参加で貰えるならしっかり頂きたい銘柄。
しかし野村證券主幹事で、枚数もそれほど多くないので取得自体も困難ということで妙味に欠けるIPO。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です