霞ヶ関キャピタル(3498)のIPO新規上場情報

売出なしの公募数1500枚以下のプラチナチケット。
需給的には初値高騰系。

もともと東日本大震災の再生会社が株式会社化して上場まで、設立時の事業感覚とは違うと見たほうが良い。

ビジネス的には太陽光発電など、ややお荷物系を高く市場に売り出している印象も。今期の売上利益ともに3倍の急成長は要チェック。

供給が絞られているので、貰えるならとても欲しいが・・・。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

１１月のIPOが予想よりも少なくなり、スケジュール的に注目度が上がりそう。
不動産セクターは不人気だが社名でカバーか？

マザーズ・値ガサ・プレミアチケットということで初値が高騰しやすい舞台は整っている。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2019年8月度、単体見込EPSは263.51円。
想定価格3,660円から計算される予想PERは約13.89倍。

不動産系は軒並み低PERだが、コンサルや投資系で考えると割安。
ただ、謎な急成長は上場売り抜け感もあり注意が必要。

なお、仮条件は想定価格3,660円から大幅に減額3,000～3,240円と不動産不信感の影響か？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約5.67億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はみずほ証券。

全数公募による1350枚のプラチナチケット。オファリングレシオも低い。

ベンチャーキャピタルの84,000株にはロックアップがかかっていない。
ただしその他の大株主などには180日ときつめのロックアップ。
もう一点気になるのがストックオプションの10万株、1250円は行使可能期間に入っている。

上場の仕方からはV.C.やS.O.の売りは公開価格でも売ってくるレベルで抜けてきそう。

ただし、その売りを考えても供給の少ないIPOという点で需給面は上場時は良さそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

正直なところ需給だけのIPOの印象。もともと震災再生で起業したものが、高値で上場して売り抜けようという気配がある。
霞が関なんて名前がついているが、もとは東北の再生企業。
業態もショッピングセンターやメガソーラーなどやや下り坂の産業。

ここ最近の急伸の意味もわからないが、正直上場しておさらばしようぐらいの志ではないかと勘ぐる。
申し訳ないが、個人的には全く魅力を感じず、公募で運良く貰えるかだけ考えたい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値高騰向けのIPOとしては優秀。マザーズ・プレミアチケット・値ガサ・業績急伸など。
ただ、どうも業種の印象が悪く震災の再生のために生まれた企業が、
いろいろ手を出したら儲かっちゃったから、調子のいい時に高値で売って換金しようという気もする。

大きな産業が太陽光発電、ショッピングセンター、不動産コンサルとなっているが、
いまいち成長を予測できる魅力的なものを感じない。
IPOの使途では九州管内に太陽光発電と大丈夫かと言いたくなる。

初値S級、上場後一年でC級になりそうな予感。総合してAに近いB級評価とする

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です