テノ．ホールディングス(7037)のIPO新規上場情報

保育事業でテーマ性高い。ただし価格はかなり織り込み済みで割高感あり。
マザーズ中型案件、同日上場もあり。

先々に期待したい企業だが、IPO的には過度な初値高騰期待は禁物。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

保育事業は「女性活用」「保育所不足問題」など社会的テーマ性高い。
注目度の高い会社の上場となりそう。

IPO的には9月の上場ラッシュスタートにあたる。同日上場はやや割引。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年12月度、連結予想EPSは154.3円。
想定価格4,440円から計算される予想PERは約28.78倍。

強気の価格設定で割安性には乏しい。
値ガサにもなっているため、1枚あたりのブレも大きそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約20.4億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。

公募売出比は7:1で公募が多い。オファリングレシオは標準ないもやや高め。
時価総額が小さいのは評価できそう。

ベンチャー・キャピタルからの保有が割合にして20％弱あるのは気になるところ。
ロックアップ解除が1.5倍なので、こちらの早期売却は警戒したい。
ストックオプションの未行使残は行使期間に入っているのが250円価格37,600株。

吸収規模の大きさは、買い需要の大きさから考えれば熟せそう。
それよりもベンチャー・キャピタルの売り圧力が気になるところで、上場後は不安定な株価になりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

保育事業は現在かなりテーマ性の高い事業。政策の後押しも期待できそう。
九州本店の会社だが、都心への進出も始めていて、これからいろいろなところが全国展開しそう。

学童保育やベビーシッターサービス、介護サービスなど、やや対応年齢幅が広いのも特徴。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

保育事業系のIPOはテーマ性が高く、人気が出やすい。
こちらも同じように見られ、強気の価格設定でも欲しい人は多そう。

主幹事野村證券で当選がやや難しいが、値ガサで枚数もそこそこあることからなんとかしたいところ。

公開価格が仮条件上限の4,600で決まり、ロックアップ解除価格1.5倍は6,900円となる。
7,000円付近まで初値を押し上げる可能性を感じる。
恐らくV.C.が容赦なく売ってきそうだが、その売りを熟してさらに上がるかが見どころか？

総合点としては、保育サービスはすでに上場企業も多いため、
新規性にはやや欠けることを考慮してB評価とする。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です