ＡＶＩＬＥＮ(5591)のIPO新規上場情報

再び花形業種のAI系IPOの登場。とりあえず今のトレンドの一つは「AI」には違いないので注目はされそう。

一方で、ほぼ売り出しIPO。筆頭株主がファンド（ジャフコ）他、ベンチャーキャピタルがじゃぶじゃぶ保有している銘柄。吸収規模も少し重たい。

ロックアップも保有株数の多いファンドが1.5倍で先に外れて、その他が2.5倍と差をつけていたりと売り圧が意識されやすい。

近頃AI系IPOの初値が思ったほど伸びてないことを考えると第一印象では控えめな評価になる。

上場ラッシュ中では強弱が付いて人気が出ればそれなりの結果にはなりそう。逆にやや微妙な近くのIPO銘柄に影響を与えそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

9月下旬のIPOは微妙な銘柄が続く中、人気のあるAI関連銘柄。
AIでも一時期の勢いはない状況だが、それでも他の銘柄と比較すると注目度は上がりそう。

上場日は9月上場ラッシュ終盤、同時上場だがこの銘柄以降9月上場はない。
一旦は注目されて物色されやすい銘柄。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年12月度、単体予想EPSは24.45。
想定価格2,000円から計算される予想PERは約81.8倍。

業績は不安定だが成長期待はありそう。ただ、高PERで割安感はない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約33億円（想定価格ベースOA分含む）の中規模IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券。

公募50000株で、ほぼ売り出しIPO。ジャフコが大量保有しており上場時にかなり放出する。

ロックアップも1.5倍で外れるため追加売りの警戒感は強くなりそう。

ストック・オプションの未行使残は320円で191,070株が上場時参入。

まだまだ人気のあるAI系IPOなので初値では需給は大丈夫そう。
一方で初値1.5倍を超えてからは、いつ来るかわからない爆弾を抱えたままのチキンゲームか？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

AIソリューション業はこのところどこも方針は似ている。「一気通貫」「ビルドアップ」あたりがキーワード。
こちらは業界に左右されない「マルチモーダルAI」が強み。また利益も出ているのも強みと言えそう。

AI系の上場企業も増えているので、ややインパクトが欠けているのがこの頃だが、
良く分析して、ここのAIが世の中にもっと広まると考える人は魅力のある銘柄になりそう。
とはいえジャフコのイグジットIPOでもあるので、VCの持ち株がスッキリしてから参入したい気持ちも高い。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値視点でみるとプラスは間違いなさそうだが、ロックアップ1.5倍で解除は相当意識されそう。
1.5倍の価格ですぐに売り抜けるとは言わないが、高値になればなるほど売り爆弾投下のリスクが高まる。

ジャフコx大和証券で昔のように野村との付き合いではなくなったジャフコ。
高値になってロックアップ解除ならお構いなしに儲けようとしそうなのは怖いところ。

公募株はとりあえず初値がオーバーシュートしてくれることを祈る状態か？
セカンダリーはキリキリするようなギャンブル的な勝負なので注意したい。

予想としてはやはり一旦1.5倍目途とするのが、多くのコンセンサスだろう。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です