スマートドライブ(5137)のIPO新規上場情報

モビリティデータを活用サービス。GPSなどを用いて人流データなりを活用して新しい価値を産み出すサービスはテーマ性が高い。IoT系で注目・人気はありそう。

売上急上昇も赤字状態で黒字化も怪しい時点での上場。VC出資、SOも多くネガティブな印象もある。

期待だけで上場したAI企業も昨年度12月に厳しい結果になっている記憶が新しいところで慎重に検討したいところ。

しかし吸収規模からみると初値ぐらいはなんとかプラスになりそうというのが第一印象か？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

社名からは自動運転システム？も想像してしまうが、モビリティーデータ活用系。
輸送業などのDX・最適化などを狙う。DX化系はIPOでも注目度は高い方。

上場日は2社同時上場。大型上場の翌日。
地合いの変化に注意も、正直上場日が来てみないと良い方、悪い方どちらに傾いているか読めない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年9月度、単体予想EPSは-14.30で赤字継続。
想定価格1,260円から計算される予想PERは約-88.11倍。

売上は伸びているものの当面赤字が継続で、これで上場するのは時期尚早。
成長性を織り込まれた価格設定となっており価格面からは非常に買いづらい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約21億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率84.6%で売出が多い。オファリング・レシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資も多く、殆んどがロックアップ1.5倍で解除となる。
もし買いが入ったとしても公開価格の1.5倍の売り圧に不安が残る。
これを考えるとセカンダリー参入が少なくなりそうで初値から不安。

ストック・オプションの未行使残も乱発・ボリューム多く行使価格は90~774円で気になるところ。

中規模で初値から書いづらい雰囲気があるので需給面では厳しそうと感じる。
上場ラッシュと重なり選別されると足元掬われそうな銘柄。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

事業自体は面白みがあり売上も伸びているので将来性を期待したいが、やはりIPOは時期尚早感がある。
このまま赤字継続の可能性も含んでいることを考えると買いづらい印象。

あまりコンシューマー向けにメリットが見いだせないことも、一般消費者からは魅力を薄く感じる原因か？
現状の業績の伸び、売上増加と赤字縮小の動きから期待できると見れるかどうかによりそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

今年の12月IPOは赤字のまま上場銘柄が非常に多い。そのうちの一社。
こちらはしっかりと売上を伸ばしていて、このまま伸びれば将来黒字化が見れそうな気もするが、
それでも時期尚早感は否めない。

今のうちに買っておくというのであれば、もう少し公開価格が安ければというところ。

スマートドライブという社名は自動運転システムを連想させかっこいい。
モビリティーデータ活用のSaaS→MaaSは今後伸びていく事業というのは社会のイメージ。

規模も中規模で需給面を意識しても初値高騰は難しそうで、
微プラスもしくは、ひょっとしたら公募割れもありそうな銘柄ということで最終C評価とする。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です