ＡＮＹＣＯＬＯＲ(5032)のIPO新規上場情報

Vtuber事務所運営。バーチャルユーチューバーのことで有名所は「キズナアイ」。
目新しい事業として注目を集めそう。また業績の成長性も高く普通にIPOスペックとしても評価が高くなる。

売出が多いIPOだが、吸収金額はそれほど大きくない。大和・三菱の共同主幹事でしっかりとした結果が期待できる。

V.C.などの出資が多いがロックアップが180日で価格解除なしと固いため、上場後すぐの見える売り圧は大量にあるストックオプションとなりそう。260万株程度とかなりのボリューム。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

Vtuberを利用してインフルエンサーマーケティングを行う。
新規性・注目度はかなり高いIPOとなりそう。

６月上旬のIPOで周りに被る注目IPOもないことから、資金集中が予想される。
IPO市場の起爆剤となるような結果に期待。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年4月度、単体予想EPSは83.4円。
想定価格1,490円から計算される予想PERは約17.87倍。

急成長の業績からの成長期待を考えると、かなり控えめな価格設定と言える。
昨今のIPOの強気値付けでは厳しいことからか？ありがたい状況かもしれない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約19.9億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券・三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事。

売出株式比率95.7%と売出し豊富。公募株は5万株。
オファリング・レシオは売出し豊富でも低めの水準で、まだまだVC保有が残る。

ベンチャーキャピタルからの出資がジャブジャブだが価格解除なしのロックアップが掛かる。
さらにストック・オプションの未行使残も多く27～410円で260万株が行使可能となっている。
上場時に気になるのは260万分のSOの売り圧となりそう。

売出し豊富ながら吸収金額は20億程度と小さめ。
需給面を考えると、公開価格ではかなり有利と見える。

人気もありそうなのである程度は買いが殺到しそうな雰囲気もあり、需給は全く問題ないだろう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

新規性も高くIPOでは人気しそうな業種。さらにかなりの急成長と、まだまだこれから伸びそうな雰囲気もある。
海外企業でも力を入れ始めているメタバースへの活用なども考えられることから先々も期待したい。

新しいカルチャー的なものもあるので、気になっている人は相当数いると考えられる。
また上場すれば認知度や信頼性の点も向上されそうで、上場メリットもありそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

かなり注目されて初値が高騰するのではないかと予想。
スケジュール的にも初値高騰しやすいところに入った。

マイナス面はVCの出資が多い（ロックアップあり）、ストックオプションも大量という部分。
一方で公開価格が控えめになっているので、ある程度の上昇の許容も感じ取られる。
オファリングレシオが低いことから、もっと株価の成長を期待している節もありそう。

時価総額ベースで1000億級になるのが、ちょうど初値2倍超えあたり、そのあたりを意識して
企業価値として考えられるかで判断する人が多そう。
個人的には注目されて時価総額1000億超えの初値はありそうと感じる。

全体考察
総合得点は9点で、私のBBスタンスはA評価です