セーフィー(4375)のIPO新規上場情報

マザーズの大型上場銘柄。上場時吸収金額200億超え、時価総額1000億超え予定。
定点カメラデータのクラウドデータ蓄積サービス。防犯の他、オペレーション改善で活用。

赤字が膨れ上がっていたが、黒字反転攻勢での上場。このタイミングがどう見られるか？

規模感の大きさから初値は抑えられる傾向があるが、事業に対する期待度、またIPOに対する気運が上場日にどの程度高まるか？

第一印象としては、こういったIPOが見事初値プラスで広く浅く利益が出るようになって欲しいところ。BBスタンスを慎重に「B」か「C」か決めたい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

マザーズ大型案件。上場時時価総額1000億超え。
カメラ動画のクラウドプラットフォームは他にあまりなく注目度は高そう。

9月上場ラッシュ終盤に当たるが、どの程度買いが回ってくるか？
注目度は高いが、不安感も高いIPOになりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年12月度、単体予想EPSは-10.86円。
赤字拡大から反転して黒字化の兆し、売上は急拡大中。

今後もまだまだ普及の見込みは強そうで、割安性では測れない魅力はある。
価格判断が出来ないが、仮条件はやや押し上げる強気で来たため需要は見込めたか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約236億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率63.4%と若干売り出し数が多い。オファリングレシオは標準範囲内。
既存株主には映像機器系の会社など関連会社が多い。簡単には売らない可能性。
ロックアップは1.5倍解除がある条件はあるもののきつめの印象。上場後の追加売りは少なそう。

ストック・オプションの未行使残は中々のボリュームで、行使価格13円などあり。
ストック・オプションに関しては行使されて、売り圧力としては意識したい。

マザーズ大型の赤字企業のIPOなので、需給は良いとは言えない。
成長期待からの買い次第だが、仮条件がやや強気なのは引き合いはあると見て良いか？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

事業の仕組みは面白く、現在活用中の小売オペレーション改善の他にも防災・防犯など活用の幅は広い。
プラットフォームとして拡大すれば、この分野で独占を見込めデータ活用、AIによる新たなサービス展開も。

GAFAのような独占して使わないと困ると言った立ち位置まで発展できるか？
IPOならこういった新規性があって面白みを感じるものでないとという方には魅力がありそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

仮条件が想定価格を下限としたやや強気な設定で、個人投資家にとっては参加するか悩みが増す状況。
ブックビル時の需要はよくても、上場ラッシュでは急に買い意欲が減退することもあり、
今が強気だからといって安心はできない。ただ、引き合いの強さは確認できたか？

事業内容自体は面白みがあるので、大化けする可能性はあるが、
初値で早売りして儲けようというタイプにとっては五分五分の戦いになりそう。

個人的には規模感の大きいもので、再上場とかイグジット目的とか、事業内容に斜陽感が漂って未来が見えないものは
概ねD評価にしているが、今回は事業内容が今後の成長期待があるものなのでC評価とする。

IPOの地合いがいまいちな点と9月上場ラッシュに入っていることが、
初値に関してはBBスタンス考察の時点で不安のほうが強いということを付け加えておきたい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です