フューチャーリンクネットワーク(9241)のIPO新規上場情報

地域情報サイトから官民協働事業や地域の中小事業者からの掲載料収入がメイン。
業態自体の新規性にはやや欠けるもネットサービス業ということで業績は伸び基調。

期待度よりも実を取る評価になれば初値も上がりそう。

8月上場は数少なく注目度は上がりやすい。岡三証券主幹事で再び中止なくリベンジ戦となって欲しい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

8月のお盆明けスタートIPO。2社同時上場だが、注目度は必然的に高くなりそう。
地域情報サイト運営から、主な相手先は自治体など。

DXなどで遅れがちな行政サービスをサポートしており、
業種的には悪くない部分を突いていると見れる。しかし民間競合も多く「まいぷれ」の差別化はいまいち。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年8月度、単体予想EPSは108.76円。
想定価格2,230円から計算される予想PERは約20.5倍。

直近の業績の伸びを見れば割安感のある価格設定。
高い評価がなくても、そこそこの価格までは買われそうな状況。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.21億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は岡三証券。

売出株式比率67%とやや売出が多め。オファリング・レシオもやや高めで放出割合が高い。

ベンチャーキャピタルからの出資は見られない。ロックアップ価格解除なし。
上場後の既存株主の売り圧力はほぼないレベル。
ストック・オプションの未行使残は6万株程度、650円価格が全て行使期間内。ボリューム的に気にするほどではないか？

吸収規模も小さく、基本需給面では問題なし。
本来このレベルなら買い需要が高ければ初値高騰だが、人気度がそこまでなさそうで買いも控えめかもしれない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

地域情報ポータルサイトは、今となってはそれほど新規性を感じない。
ただ、ふるさと納税支援など官民協働でサービスサポートしているのは、サービス感に弱そうな自治体向けで強み。

魅力としては、スケールの可能性がまだまだありそうな官民協働部分だと言えそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

全体を通して平均点以上を稼ぎ出すような内容。総合でBプラスの評価らしいIPO。
主幹事岡三証券で、本店は千葉県というやや地味さもあって人気度はイマイチとなるかもしれない。
そこそこの初値スタートは十分あるが、あまり高騰して初値天井も嫌なので、プラススタートして
じわじわと成長するようなそんな姿が見たいIPOになりそう。

8月のスタートIPOとしては好感が持て、スケジュール面が後押しして
予想よりもオーバーシュート気味な初値になれば公募組はラッキーとなりそう。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です