当方はサイトにて各業者が出してくる株式投資型クラウドファンディングの案件を全て目を通しリスト化を始めました。それと同時に2020年7月後半の案件から「個人的評価」を5段階にてチェックしていますので、今回はその評価に関して説明をしておきたいと思います。
【株式投資型クラウドファンディング一覧表】調達規模、プレバリュー、評価、その後の動きなどのチェックに
もともとはIPOの評価と同じく10点の点数評価と5段階のスタンスにしていましたが、現在は簡略化して5段階のスタンス評価(S,A,B,C,D)のみにしています。
株式投資型クラウドファンディングの案件評価は難しい
正直なところ株式投資型クラウドファンディングの各案件に点数を付けて甲乙付けるのは難しいと言うか、不可能に近いと思っています。そのことは評価を付ける前からそうなるだろうと思っていましたが、半年程度すべての案件に目を通して評価を付けてみて、益々その思いが強いです。
というのも全ての案件に対して「長期的視点での投資なので予測が付かない」「基本ハイリスク・ハイリターン狙い」というのがあります。それでも何かしら評価点がある方が、見ていただいている方にとって分かりやすいと思いますので付けることにしています。基本は「B」「C」ばかりになると思います。
評価点以上に、案件の中身や「何か光るものをそれぞれの案件から独自に見つけ出せるか?」が重要になると思います。
評価しているポイント
株式投資型クラウドファンディングの案件の中身を見て、どのあたりを考えているかを紹介いたします。星の数は重要度で3段階です。
- 事業内容の面白さ、ビジネス的にスケールのイメージが出来るか(★★★)
- 創業者のこれ迄の経緯、その他のメンバーなどチーム構成(★★★)
- プレバリューや募集価格などの価格評価(★)
- 株主優待やエンジェル税制など優遇的なお得度(★)
- ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などからの資金調達状況(★★)
- これまでの進捗とマイルストーンの納得感(★)
エンジェル投資をする時に肝心なことは2つ「事業内容が自分が投資したいものか」「投資先の人物(チーム)が信用して投資したいか」かと思っています。それ以外の数字面や業務計画などは、どれも話半分と言うか、上手くいくかいかないかは分からないし、その殆どが予定通りにいかないだろうぐらいに思っています。
人を見る目というのは正直、株式投資型クラウドファンディングでは難しく特に初心者にとっては判断つきづらいので、何度も投資することで感覚が身につくものだと感じます。私レベルだと見分けなど付きませんので、そうなると一番大きく判断材料になるのは「事業内容」です。
自分が面白そうと感じるものに投資するのであれば、先行きがどうなっても納得行くでしょう。
一方、事業内容に関してはスピード感の速い世の中ではタイミングで当たり外れが出てきます。そこで、人の面が優れていれば、あっさりと事業転換して逆境を持ち直すぐらいの力の持ち主なら安心感が持てます。
それ以外では、やはり他の投資家の目線ということでVCやプロ投資家(エンジェル投資家)からすでに資金調達できてるのであれば、他社の厳しい目線を通り抜けているということで、後追いで投資できるならという気分になりますね。これは勝ち馬に乗るといったやり方です。
株式投資型クラウドファンディングの評価のそれぞれの意味
株式投資型クラウドファンディングは5段階評価を行いたいと思いますが、それぞれの内容を軽く紹介したいと思います。
「S」…なぜこんな案件が出てきたかというレベル。投資できればラッキーな案件。
「A」…クラウドファンディング業者から年に数回ぐらいの餌付け的な美味しい案件とみれるレベル
「B」…株式投資型クラウドファンディングとして普通の内容でも、少し好評価したいものがあると感じれば
「C」…株式投資型クラウドファンディングの案件として普通のレベル
「D」…これはどう見ても地雷案件では?と思ってしまうようなレベル。
「D」評価に関しても株式投資型クラウドファンディングは、もともとハイリスクで地雷的なものへの投資ですので、あまり付くことはないかもしれません。それでも、何故こんな案件を業者さんが審査で通したんだ?と感じるようなところがもしあれば付ける可能性はあると思っています。
基本的に株式投資型クラウドファンディングは可能性を買うといったところがあります。ですので、評価なんてするのはおこがましくて、案件として出てくるだけである程度は選別されていて、その上でそれぞれの投資家が面白いと感じられるかが重要だと思いますので、IPOの初値予想・BBスタンスなどとは全く違う意味での評価付けだということを知ってもらえればと思い、このページを書き記しています。
【株式投資型クラウドファンディング結果一覧表】成立募集額、イグジット状況などのチェックに
なお、株式投資型クラウドファンディングは2017年から情報をまとめており、過去の案件の出口状況も追いかけていく予定です。その中で、どのような案件が良いイグジットを迎えているか?のデータを取っていくことで評価に対しても良いイグジットになっている案件と似通っていると感じれば良い評価を付けるなど、一応の精度の高める努力はしたいと思っています。