松屋アールアンドディ(7317)のIPO新規上場情報

福井県本店のエアバック製造など。セクターは輸送用機器。福井らしさがある。
エアバックはタカタの欠陥リコールが大変な事態となったが、もともとは必要な産業の一つ。
海外売上比率高い。

4月上場で落ち着きをみせた中での上場を期待したい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

「輸送用機器」というあまり聞いたことのないニッチで地味なセクター。
注目度はかなり低い銘柄になりそう。

さらに海外経済の先行きが悪くなっているのも大きく影響する。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、連結予想EPSは83.72円。
想定価格960円から計算される予想PERは約11.47倍。

業績は伸びているが、成長性に不安。
特に景気が悪くなると真っ先に引き合いが無くなりそうな業種なだけにIPOの価値が薄い。
総合して買い得感はない状況。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.87億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。

売出株式比率55.1%と公募売出はほぼ半々。オファリングレシオは標準範囲内。

ベンチャーキャピタルからの出資はあるが、非常に少数。
ストック・オプションの未行使残は行使期間が2021年からと先になる行使価格も高い。

10億を切る吸収金額で普段なら問題ないが、今の地合いなら主幹事の力技しか期待できない。
地合い回復による需要増加が必要。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

非常に地味な事業で人気化はしない。世の中の需要が止まると真っ先に売上が落ちそうな企業。
特に自動車販売も落ち込みそうで、医療機器も需要が増えるとは考えづらい。

いまいちIPOとして新たに買いたいと感じさせてくれない銘柄。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

残念ながら不景気の煽りをもろに受けそうな銘柄で、IPOで公開時に買いに入る層が見えない。
吸収金額が小さいことで、なんとか下落幅は低くなりそうなのが救い。

キラリと光る何かがない限りはIPOに参加する人も減っていそうで、
IPOであれば需給面でなんとかプラスになる状況ではないと見る。

下げても限定的だと思っているが、敢えて参加するメリットも感じられないのでD評価まで下げたい。
地合いが持ち直すことを前提に申し込むのはギャンブルで、少し難しくなっている。
 
全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です