Fast Fitness Japan(7092)のIPO新規上場情報

どんどん増殖中の24時間年中無休のフィットネスジム。言ってしまえばジムのコンビニのイメージ。
吸収金額が50億超えの大きめの規模感も資金使途は成長に向けた新規開店用。

筋トレブーム（健康ブーム）も引き続き継続しそう。オリンピックもあることでよりトレーニング系は求める人が増えそう。

想定価格に割安感はないが、まだ成長余地があると見て上場時には期待したい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

日本でも急速に数を増やしている24時間年中無休系フィットネスジム事業。
3月の上場ラッシュの中でも注目株だと思うが、新型コロナウィルスの影響はありそう。

実際の落ち込みは一時的なものだと思っていても、印象が悪い中上場は初値に厳しい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、連結予想EPSは162.23円。
想定価格2,470円から計算される予想PERは約15.23倍。

業績の急成長を鑑みれば、妥当な価格設定。
しかしながら強気の仮条件で上限は+20％程度まで、地合いが悪いのに逆行するさすがKY野村主幹事。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約51.1億円（想定価格ベースOA分含む）のやや規模の大きいIPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。

公募売出比は8:1で公募が多い。オファリングレシオは標準範囲。資金使途が出店拡大は好感。

既存株主へのロックアップは価格解除なしで、全て90日と掛かりが良い。
一方、ストックオプションの未行使残は39～88円で103.3万株が全数行使期間に入っており気になる部分。

全体的に見ると募集に公募株が多く、それを出店に充てる予定なので24時間フィットジムに投資したいと思っていたなら
このIPOは絶好機になるので、需要は強そう。注目度高く50億レベルなら難なくこなしそう。

ファンドのイグジット案件でもないので、需給面は大丈夫と感じる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

健康志向の高まり、筋トレブームなどから急成長している分野。さらにフィットネスジムのコンビニ化は現代の傾向。
ビジネスモデルとしても新規性を感じる部分で、実際に店舗数が急拡大。

モノ消費から。コト消費の時代観点からすると、今後も需要のあるサービスと感じる。
ただ、初値に関しては新型コロナウィルスの影響でジムの風評被害的なものがないか心配どころ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

日経平均など世界の株価が急激に下げる中、強気の仮条件発表など別次元にいる印象。
強い需要観測はありそうだが、それでも上場時のポイントで買いの意欲がどこまであるか不安定。
3月IPOの中では注目度は非常に強そうで、手に入れたいと思っている人も多いため
狙い目IPOと思っていたが、新規承認時ほど妙味を感じなくなってきているかもしれない。

野村證券主幹事でもともと公募株が手に入りにくいところで、
仮条件強気（割高印象）、ブックビル時の地合いの悪さで、若干のブック数減少で当選確率が上がり、
さらに上場初値が予想より弱くでも、多くの方に利益が出る程度になれば良しとしたい。

初値に関しては、日替わりで予想が変わる状況だが、
結局は急成長していてビジネスモデルも面白いIPOなのだから評価はできると思う。
 
全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です