木村工機(6231)のIPO新規上場情報

東証２部上場の地味系IPO。ただし業績は好調な右肩上がり。
割安感や規模感の小ささを見ても、東証２部ながら狙われる可能性はある。

ストック・オプションなし。ロックアップも強めで固い印象。

上場ラッシュに埋もれて初値が安いなら面白いし、妙味は意外にも高いIPOかもしれない。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証2部上場、大阪本店。空調設備の機械セクターと地味なIPO。
社名も漢字社名で、書体が時代を感じさせる。廃墟好きなどが好きそうな銘柄。

渋さを突き詰めたような内容なので、上場ラッシュ中での注目度は低い。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、単体予想EPSは275.08円。
想定価格2,340円から計算される予想PERは約8.51倍。

70期を超える中、順調な業績を見せており割安感を非常に感じる。
感染症が広まる中、空調システムの大切さなどが連想されないか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約9.36億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証2部。主幹事はみずほ証券。

公募：売出が5：2程度で公募が多い。オファリングレシオは低めで放出が少ない。

既存株主には銀行や保険会社などがずらり。昔からある会社らしい状況。
ストックオプションの未行使残もなし。スタイル的にのんびりと成長を期待する会社となっている。

需給面では東証2部上場にしては吸収額が小さく供給が少ない印象。
需給バランスは非常によく感じる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

工場プラントマニア、廃墟マニアなどがいるように空調システムもホームページを見ていると
見れば見るほど形が面白いと感じるような「わび・さび」銘柄。付き合えば付き合うほど旨味が出そうな銘柄。

IPOの短期組にはそういったものは求めてなさそうなので魅力を感じにくい。
割安で下値も固そうということで長期的に参加目的の人も多くなりそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

どちらかと言えば中長期で投資したいと感じさせるようなIPO。
初値視点で見ると上場ラッシュ中の注目度の点で不利。
ただ、今年の3月の最初の方はあまり目立って注目度が高い銘柄も少ないので、初値でもそれなりの結果は出せるか？

東証2部上場にしては吸収金額も10億以下（想定価格ベース）と小さく、
需給面で悪くないというのは狙いやすい。さらに公開価格ではお買い得感もあるので買いやすい銘柄。

激しい値動きのIPOをたくさん見てきたIPOファンにとっては、
少しほっこりするような、たまにはあって欲しいIPOと感じる。
東証2部の微妙銘柄ながら、こういった銘柄の存在価値も感じる。割安面・需給面評価で総合評価はBとする。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です