カチタス(8919)のIPO新規上場情報

もともと「やすらぎ」として名証セントレックス市場に上場、上場廃止後商号変更でカチタスに、再上場で同じコード[8919]。

ロックアップは当サイト記載以外にも新株予約権者の従業員28名にあり（180日）。

グローバルオファリング（国内13,128,900株：海外7,927,400株）

大型系で最初の判断が難しそうな銘柄になりそう。連続IPOの初日なのは幸いか？関係ないか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

12月上場ラッシュのスタート日、2銘柄同時上場。佐川上場の前日となる。
時価総額的に東証1部上場となる見込み。

グローバルオファリングで海外割り当て分も多め。
注目度的には佐川急便の影に隠れてしまった印象。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年3月度の連結予想EPSは122.71円。
想定価格1,640円から計算される予想PERは約13.36倍。

休日に発表になった仮条件は上限想定価格の中立。
中古住宅再生という特徴はあるが、不動産セクターとしては割安感に薄い。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約377億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO、
上場市場は東証1部予定で、上場時の時価総額250億の条件による。主幹事は大和証券。

全数売出でベンチャーキャピタルのイグジット案件。
大株主としてはニトリが筆頭になり、影響力も高い。

ストック・オプションの未行使残も334円、650円等で上場150万株ほどあり影響大。

需給面で見るとかなり厳しい状況と言わざる負えない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

中古住宅再生事業は空き家問題として社会的にも期待される分野ではあるが、
現状では日本ではあまり根付いていないように思える（日本は新しいもの好き）。

また「やすらぎ」という上場廃止銘柄の再上場案件となり、名前は変えて出てくるものもコードは同じ。
やはり再上場案件はIPOでは避けたいという考えが多そう。

公募からと言うよりは、上場後安値で拾えるなら拾ってみたい銘柄という印象。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

全数売出、ベンチャーキャピタルのイグジット、再上場案件と初値に不都合な内容が並ぶ。
業績は堅調でテーマ性もあり、日本の住宅事業も中古再生にシフトしてきてはいるが、
やや盛られた想定価格と感じて、初値には不安がある。

さらに上場ラッシュによって注目度が薄れており、公募取得も比較的容易と見れば
上場後買い上がる雰囲気がない。ストック・オプションの未行使残の売りも警戒したいところ。

マイナス面が多く感じるが、それでも昨今のIPO人気で東証1部上場銘柄となれば、
公募価格よりもちょい上ぐらいまで頑張れる地合いでもあるので取捨選択に迷う銘柄。

個人的には初値が付いた後にも安く拾えそうな気がするので、BBスタンスは微妙のC評価とします。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です