AlbaLink(5537)のIPO新規上場情報

東証プロマーケットからの鞍替え上場。プロマーケットでは1,059円で約定（2023年11月、上場も同じ）あり。そこから2年後に鞍替え。

不動産業ながら瑕疵物件、空き家問題に取り組むことで需要の高い社会課題に対応。業績も急成長。問題点も多そうな分野だが、対応できて拡大しているのは心強い。

IPO時の想定価格は、売り出しも多いためから今後の伸びを織り込まない割安設定に見える。主幹事、野村證券にしては珍しい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証プロマーケットからの鞍替え上場、上場先はグロース市場。
セクターは不動産業だが、中でも瑕疵「訳有り」物件に注力しているのが特徴的。
IPO的にはどちらかというと面白い事業としていると感じ注目度はありそう。

上場日は12月の上場ラッシュに入るスタート日。
大型のSBI新生銀行が控えており注目度は移りそうだが、上場タイミングは悪くない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年12月度、単体予想EPSは104.94。
想定価格1,060円から計算される予想PERは約10.1倍。

不動産セクターを意識した低予想PERで成長力は加味されていない。
現在の伸びを考えるともっと評価されてもおかしくない。

仮条件を大幅に引き上げてきたのは野村證券主幹事らしさが出ている。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約20.9億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は野村證券。

公募5万株で残りは売出しと換金上場。
出口案件のため、主幹事も強気の価格評価は控えたと感じられる。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップも価格解除無しで固い。

ストック・オプションの未行使残は225円で73万株が行使期間内。
上場が売出しIPOということも含め、創業者がしっかり儲かって事業が成功した褒美感強い。

需給面は売出し多く規模も中規模で気になる面も多いが、
業績の伸びを考えると更に高い評価も出来そうで一定数の買いに期待できる。
評価は中立とする。地合い次第な面も強そう。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

瑕疵案件、空き家問題などに取り組んでおり、流動性さえ高めれば宝の山だというのを体現した事業。
業績が好調でプロマーケットからグロースにステップアップ。高い成長力は魅力。

上場後も継続的に全国に支店展開を目指すようで、2028年に全都道府県展開を目指す。
このような成長戦略があるIPO銘柄は、上場後数年経っても好調な株価推移のものが多いと感じる。
スケールが続きそうなイメージが出来る人は中期的にも魅力的に映りそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

東証プロマーケットからグロースへの鞍替え上場。
さらに不動産業セクターとなれば、注目度薄く不人気となりそうだが、
こちらは空き家問題など社会的課題に取り組んで業績を大きく伸ばしているニッチ戦略企業。
新味も感じる事業スタイルで伸びていて、事業が当たった印象強く今後の伸びにも期待したい。
総合評価はB級評価とする。

中長期的にも面白そうと感じるが、株価が高くなれば大きな売出しもどんどんやってきそうな印象。
それでも向こう数年は同じ事業スタイルで成長しそうなインパクトのある業績推移と言えそう。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です