HUMAN MADE(456A)のIPO新規上場情報

服飾ブランド系の上場。IPO的には初値不人気銘柄の業種だが、業績推移が似合わない高成長。

想定価格はやや値ガサで高成長分を織り込んだ設定になっている。そこは主幹事の野村證券らしさが出ているか？

吸収規模も大きめで通常は初値は期待しづらいが、11月末あたりの他のIPOとの兼ね合いを見て、ここの注目度の高さが目立つようなら人気となる可能性もある。

時代は回っているなぁと感じる。History repeats itself.

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

小売業セクター、服飾ブランドでIPO初値視点から言うとやや厳し目。
しかし、業種に反して業績が急上昇中。ここが評価されるか？

上場日は11月の最終上場、スケジュール的には単独上場で悪くない。
しかし、規模大きめのIPOは苦戦が続いており、今の地合い継続なら不安。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2026年1月度、単体予想EPSは117.31。
想定価格2,920円から計算される予想PERは約24.89倍。

成長を織り込んだ強気の想定価格で、さらに仮条件も強気に上げてきている。
残念ながらディスカウント性は全く感じない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約190億（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率83.6%と売出し多め。オファリングレシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
しかし売り出し多く、既存株主のイグジット感は強い。

ロックアップは180日や360日など固め。ただ、上場時の株価が高すぎるイメージあり。

ストックオプションの未行使残は行使価格125円、150円で40万株が行使期間内。
ストックオプションの売り圧も非常に気になる。

需給面はどちらかというと厳しく評価したい。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

服飾ブランドで、若者の流行ブランド。グローバルにブランドを維持し質と流行りの好循環が売り。
国内にそれほど大きな市場規模があると思えず、海外の伸びが鍵になりそう。

服飾ブランドはどこも厳しそうで、高成長が嘘のように感じるレベルだが、
その成長力に魅力を感じようにも上場時に折り込み済みで、IPO時に投資したいという層が見えにくいか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

主幹事野村證券で見映えのある上場を目指しそうだが、今のIPO地合いでは厳しい印象。
多くの点でマイナスに評価する部分が多く、仮条件強気でも総合評価はC級評価とする。

もっと多くの一般投資家にも分かりやすいような、盛り上がりやヒット商品のイメージが欲しいところ。
今後の成長力の点では評価がしづらく、上場時がトップのイグジットっぽさが目立つ。

吸収規模の大きなIPOが軒並み崩れていることもあり、ここが買われる機運が起きなさそう。
時間が経つほど、ブランド維持の怪しさが出てきそうな点も長期的に不安材料。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です