ヒット(378A)のIPO新規上場情報

SBI証券主幹事。繁華街やロードサイドに巨大屋外広告媒体を保有。昔はアナログ看板だったが、近年はデジタルサイネージが売上の大部分を占める。

ホームページを見ると分かるが、飛び出すようなダイナミックな３D映像で目につきやすく広告効果高そう。

30期超えだが業績は緩やかに成長。近年は伸び傾向が感じられ成長期を感じ上場にも納得。

7月上旬で程よく注目も集めそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

駅前などの大きなデジタルサイネージで３D映像による目に付く広告運用をしている。
もともとはロードサイドのアナログ看板の運営などしていたが、現在はデジタル看板の売上が多い。
人目につきやすいので注目度は高そう。

上場日は7月の上旬で他の銘柄とも間が空いており、
6月下旬のIPOラッシュが終わった後、スケジュール面でも注目度に味方しそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年6月度、連結予想EPSは167.63。
想定価格1,430円から計算される予想PERは約8.53倍。

セクターはサービス業で、業種としては看板業なのでもともとは地味な形態。
しかし最近の成長ぶりはデジタル寄与というのもあって期待は高い。
公開価格は十分割安に見える。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約26.6億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSBI証券。

公募売出比は売出株式比率58.6%とやや売出多め。オファリング・レシオは高めの標準範囲内。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップも180日と価格解除なく固め。多くの株主が上場時に放出しているので、
上場時すぐの追加売り懸念は少ない。

ストック・オプションの未行使残は325円で606,400株が行使可能期間となっている。
こちらは売り圧として換算して考えたい。上場時にストック・オプション分も飲み込む買い圧があるか？

吸収金額は30億弱と中規模、またストック・オプションの売り圧も感じられるので
買い方の勢い次第といったところ。需給面は中立とする。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

派手なデジタル広告看板は今後の主流になりそう。インパクトが有り、大型看板も時代で変わっていくと感じる。
期数35期を迎えるやや古い企業だが、第二ステージにしっかり乗って上場まで来ていることに好感。

SBI証券主幹事で注目されれば上場時に面白い動きも見られそう。
しかし一時的な株価急上昇をしてしまうと、中長期的に大きな壁になってしばらく低迷という状況の懸念はある。
一気に業績が急上昇するようなビジネスではないので注意。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

6月IPOにSBI証券単独主幹事案件はなく、この7月スタートIPOが久しぶりのSBI証券主幹事銘柄。
丁度よい時期に、ビジネスが面白そうと感じる銘柄で注目度はやや高くなりそう。
活気づくことに期待して総合評価はB級評価とする。

上場時が大きな商いで進むなら期待以上の初値がついて、揉み合って更に上に行くか？
逆に地合い次第では微増程度で落ち着いてモヤモヤとした展開にもなりそうな銘柄。

いづれにしても上場時の動きは地合い次第で大きく変わりそうだが、
公募参加姿勢としてはB級評価で積極的に行きたいと感じさせる銘柄。
社名が「ヒット」ということで上場日は野球関係用語で色々言われそう。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です