レント(372A)のIPO新規上場情報

地味系スタンダード市場上場の値ガサIPO。産業機械など特殊なレンタル業を行っていてニッチとも言えそう。

創業40期を超えているややオールド企業。その間、継続して緩やかなに成長し続けており、安定的な成長は見込めそう。

価格設定は値ガサであるものの妥当で、低PERの業界だが、IPOディスカウントは感じる。

初値向きとは言えないが、6月の最終日上場。今年の6月IPOは数も少ないため、6月最終IPOというアノマリーも効いて初値プラスになりやすい環境という第一印象。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

産業機械のレンタル・リース業で、ややニッチな分野。
業績は堅実に推移しており、東証スタンダード上場ということも含めると、いかにも地味系案件。
初値向きとは言いづらいか？

上場日は6月上場で唯一、2社同時上場というのも懸念材料。
注目度の点では若干マイナス方向で考えておきたい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年5月度、連結予想EPSは717.45。
想定価格4,270円から計算される予想PERは約5.95倍。

値がさながら、指標水準では割安。
評価されて良さそうな内容だが、初値視点ではあまり考慮されなさそうなので、
この割安性を意識して上場時だけでない売買の判断をしたいところ。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約41.4億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

公募売出比は6:4程度で公募が多め。オファリング・レシオは標準範囲。
資金使途がレンタル資産の増強となっており、この上場が業績に寄与しそうで好感が持てる。

既存株主に一部、地域VCからの出資があるが量は少なめ。どちらかというと重機系など関係会社が上位を占める。
ロックアップは180日と固く、上場時の売り圧は感じられない。

ストック・オプションの未行使残は1円だが、全数で45,100株と少ない。

親引け（上限26万株）ありで、見た目よりも需給はタイト。
割安感のある株でもあるし、特に問題ないと見て良さそう。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

地味で堅実なスタンダード上場企業という印象。初値視点では振れ幅が大きく魅力の判断が難しいが、
上場後、ロックアップ解除の半年後あたりや1年後までぐらいを考えれば堅実に楽しめそうな銘柄。

業績推移が良く、高配当、値がさで買いづらさがあるが、ここから株価が下がれば指標的に異常な割安になる。
こういった視点が回り回って、上場時から初値含め一旦伸びる可能性も感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

東証スタンダード上場の値ガサ案件で、初値視点ではミドルリスク・ミドルリターン系。
指標的にかなり割安で、堅調に成長推移していきそうで、そこは安心感に繋がりそう。
総合評価は初値的に不透明感のある部分からC評価とするが、時間軸を伸ばせばB級評価レベル。

上場後の目標価格を5,000円ぐらいに考えて、5,000円手前で売れたらラッキーぐらいな感覚で攻めたい。
地合いが良くて、思ったよりも上場時の板の雰囲気が良ければ初値5,000円超えも。
一番のコンセンサス的には4,500～5,000円というのが妥当になりそう。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です