エータイ(369A)のIPO新規上場情報

永代供養墓の企画・運営と今の社会構造に合わせてテーマ性の高い事業を行っている。当方の親族でも「墓仕舞い」「墓の管理」で悩める人は多く、かなり需要は高そう。小さな葬式に続いて、増えている分野。

業績は緩やかに成長も、戦略的に過度に攻めずに信頼感を築きながら進出している。価格設定は普通。

伸びそうな分野だが、ビジネスモデル的には他の参入も各地域で出来そうなので、そのあたりの競合とバッティングして成長性の判断は難しい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

永代供養墓を企画から運営まで行う。少し前から「小さなお葬式」が増えたが、
今度はその先のお墓まで高齢化社会で繁栄。
時代が変わり墓の管理の状況が変わっており、永代供養は今後も伸びそう。

上場日は6月下旬の連続上場の終盤、翌日には上場銘柄がないため、
注目度は6月上場に入ったにしては高くなりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年8月度、単体予想EPSは107.79。
想定価格1,480円から計算される予想PERは約13.73倍。

セクターはサービス業。業績推移を考えると価格設定は買える水準。
妥当な価格設定といったところ。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約23.8億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券。

売出株式比率85.5%とかなり売出しが多め。IPO自体も上場時から放出度合いが増加している印象。

既存株主にベンチャーキャピタルなどは見当たらない。
ロックアップは180日でしっかり。

ストック・オプションは105円～292円で96,250株が上場時参入。
上場前から関与しているメンバーに向けては妥当なところか？
売り圧として換算しても上場規模からすると量は少なめ。

グロース中規模で需給で高騰は難しいものの、
最近は上場時の放出額を増やして、じっくりとプラスになるような銘柄が多く
小粒需給だけでの見方はIPOでは戦略的に難しくなりそう。

テーマ性から人気も出そうなので、ひとまず需給面は問題ない。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

超高齢社会や無縁仏などの問題で肌感覚で現役世代が、これから取り組むべきテーマ性の高い銘柄。
私自身や、その周りでも多くの方がお墓の管理という問題点がチラチラ出てきている。

また高齢者が多い中、終活というのも徐々に浸透しており、こういった企業が伸びるのは社会的にも感じる。
「老人ホーム・介護施設」「小さなお葬式」「永代供養」と高齢化社会のテーマ性IPOの一つとしてみたい。

こちらが永代供養専門のパイオニアのようだが、いずれ介護・ターミナル系の企業なども
提携するか参入するかでビジネス競争にはなりそう。しかし、まだまだパイがあり伸び代がありそうなのは魅力。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

超高齢社会のテーマ性を非常に感じる銘柄。
儲かりそうでなかなか参入しにくそうなビジネスにしっかり入り込み業績好調。
ちょうどよいタイミングでの上場と感じ、IPOとしても先々に期待して投資する人も多そう。

総合評価はB級評価でしっかりとしたプラス初値を期待したいが、
どれだけ騰がって初値を迎えるかは、当日の地合いの影響も大きくなりそう。

この手の今後必要性があって盛り上がりそうなIPOにはとりあえず参加して、
テーマ投資をイベント投資でかじっているような感覚で利益を得ておきたいところ。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です