パパネッツ(9388)のIPO新規上場情報

東証プロマーケットからの鞍替え上場。2017年10月30日に東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場。

プロマーケット10分割前は8,300円で取引あり。分割後だと830円目安。

事業内容は「御用聞き」を合言葉にノンコア業務（不動産管理、インテリアサポート）の手伝い。特化してやることで他に頼むよりも優位性があるというのを強調。

業績頭打ち。価格設定は普通。割安に見えるが、この手のIPOは割安に放置されがち。

3月上場ラッシュでは初値から苦戦しそうで、閑散相場が予想され、安くなったらインするぐらいの考えの人が多そうか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証プロマーケットからの鞍替え上場。上場市場は福証Qボード。
上場意義の薄さも含めて、非常に注目度の低いIPO。

この内容が3月上場ラッシュに入ってしまうと、買い手がつかない。
非常に厳しい船出が予想される。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年2月度、単体予想EPSは134.88。
想定価格960円から計算される予想PERは約7.12倍。

業績は横ばい傾向も収益は出ている。指標的には十分割安。
しかも仮条件を700～740円と大幅引き下げ。
ここまで下げないと買い手がつかないとも判断されるが、プロマーケットの参考価格（830円）よりも安くなった。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約2.2億（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は福証Qボード市場。主幹事はフィリップ証券。
鞍替え案件、そして福証Qボードにしては吸収金額は大きい。

公募売出比はちょうど半々。オファリング・レシオは低めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は不明な部分あり、ロックアップは100％、180日が掛かっている。

ストック・オプションの未行使残は約20万株、200円で行使期間に入っており気になるところ。
しかし上場まで持っていたことを考えればこれぐらいの報酬が出るのは妥当か？

残念ながら地方市場で2億レベルの吸収金額は厳しい。
上場時に買い手がつかないため、上場後から割安放置になりやすい。
底値探りの展開になりやすそう。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

事業自体は安定的に仕事があって雑用をこなせば収益になる便利なサービス。
管理体制などDX化でコスト縮小。高齢化で管理業務が萎んで困っている世の中には使えるイメージ。

しかし、上場時には人気なしとして評価されそう。
上場後割安放置株となりそうだが、そのうちいつか買われて動意づくことはありそうな銘柄。
ステップアップしている会社なので、次のきっかけもいつか来そう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

仮条件を700～740に引き下げたことで、予想PBRでほぼ1倍。
しっかりと黒字を出し続けているのに、鞍替え上場すぐにPBR1倍割れ銘柄みたいな状況。
さすがに割安感があるが、一方で割安放置されそうな銘柄。

特に上場タイミングが3月上場ラッシュとなるので、買い手も付かずに閑散スタート。
初値はほぼ公募付近が想定されるため、最終総合評価はC級評価とする。

主幹事フィリップ証券ということで、どこに配分されるのかは良くわからないが、
公募組の売り圧は少なくなっても、買い圧もない。結局は上場後に買いたい株価で買えそうな銘柄。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です