ミライロ(335A)のIPO新規上場情報

デジタル障害者手帳「ミライロＩＤ」がメイン。スマホに登録することで手帳としての活用はもちろん、その他サービスもスマホで便利に使える。自治体などを相手にして、福祉サービスのため助成金を受けることもでき業績も伸びている。

利益は不透明感があるので、PREなどの指標ではバリュー面の評価が難しい。一方で、想定価格が低単価の為、買いやすく初値視点では上昇しそうか？

広く浅く美味しいIPOになって欲しいところ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

デジタル障害者手帳「ミライロID」がメイン。
古そうな自治体手続き関連がDX化されて便利になるのなら技術系で面白そう。

テーマ性もあり、今後も政策案件として注目を集めそう。
上場日は上場ラッシュ中も単独上場、低位株で規模も小さく狙われそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年9月度、単体予想EPSは12.01。
想定価格255円から計算される予想PERは約21.23倍。

売上の伸びは微増も堅調。一方、利益は不安定な印象。
利益が不安定なためPERなど指標で割安性をあまり考えないほうが良さそう。

単純に低位株で買いやすいということが、IPO的には評価されそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.74億（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率45.7%で公募株が若干多い程度。オファリング・レシオは標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルは見当たらない。
運用業・林業・鉄道・銀行といった障害者向けにサービスを提供したい会社が上位株主なのは好感。
ロックアップも固く、長期保有するところがたくさん出てきそうな銘柄。

ストック・オプションの未行使残は16円、250～260円。16円では322,000株、行使期間に入っており、
この部分は素直に報酬として行使、売り圧はありそう。

普通に単価が安い時に、ある程度の分量を保有する個人や法人が多そうなイメージ。
需給面は全く問題なく、ある程度の価格まで手堅い買い手が付きそう。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

障碍者向けサービスの上場はこれまでもサービス提供側でいくつかあったが、ここはDX推進が面白い部分。
サービスではなく仕組みの提供という部分で新規性を感じる。

今後の利益推移は不透明感はあるものの、社会課題解決企業という強みもあり政策テーマ性あり。
長く応援したい、長く応援される企業になりやすそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

低位株で小型、そしてテーマ性の高さで初値は高くなりそう。
約2倍ぐらいの初値を目指せそうとして、総合評価はAよりのB評価とする。

サービスは社長と副社長が大学在学中にスタート、法人化して上場までこのビジネスで持ってくるのは、
いかにもIPOらしい部分もあり応援したくもなる。ここまで企業の協力もあり、既存株主に関係企業の名前も多い。
上場後もサービス活用の可能性がある企業が、ビジネス上でも協力し、さらに株式も保有しそう。

低位株として上場するのが非常に好感できるのではないかと感じる。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です