ブッキングリゾート(324A)のIPO新規上場情報

インバウンドでも盛り上がる旅行宿泊業。こちらは集客支援やブランド力アップの企画力などで躍進。このような業態の観光業は増えている印象。

売出し多く、吸収規模も中規模でややイグジット感が見られる。そのためか業績の現状の伸びを考慮するとかなり控えめな想定価格となっている。

上場後のロックアップは固いため上場後の売り圧は乏しい。そう考えると初値はそれなりに健闘しそうな雰囲気。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

宿泊施設の集客支援など、インバウンドなどで盛り上がっている模様。
開業支援と同時に、自社でも直営事業をしており、その成功や失敗を活かしている。

2月下旬のIPOで、重なりが少ない時期が功を奏して注目度はそれなり。
業績好調なので期待できる業種として見られる可能性あり。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年4月度、単体予想EPSは66.55。
想定価格1,200円から計算される予想PERは約18.03倍。

足元の成長率を考えれば割安感のある価格設定。
売り出し株式数が多いため、配慮されたと考えられそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約19.7億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はSMBC日興証券。

売出株式比率79.1%と売り出し多い。オファリングレシオも高めの標準範囲。
売出し元にVCなど含まれてないものの、上場を機にイグジット換金と見られる雰囲気あり。

ロックアップは180日がほぼ100％掛かっており固い。

ストック・オプション制度もないため、上場後の既存株主系の売り圧は皆無。

売出し数は気になるものの、ロックアップの固さと公開価格が控えめ設定ということで、
需給面は買いが優勢になりやすい環境。安心感はあり。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

「宿泊業界をUP DATE」がキャッチコピー。従来からある魅力あるものをしっかりと訴求できる態勢というのは、
DX関連などと近いものを感じる。グランピング施設やペットと友に旅行など、ニッチな分野に強い。

企業としての実力は業績が証明しており、期待してもよいのかもしれない。
個人的にはこういう集客支援などは苦手な分野なので、自分に出来ないことをうまくしているということに魅力を感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPOスペック視点でいかにもB評価が似合う銘柄。
公開価格は比較的割安感があって、公募株は買いやすい。
業績もしっかりしているため悪い結果にはならなさそう。

この手の業種は流行り廃りがありそうなのが怖いところで、今後業績に大きなブレが生じそうだが、
差し当たってインバウンドは好調、オーバーツーリズムが問題視されるレベルなので、
上場時視点では、とりあえず前向きに参加を考えたい銘柄になりそう。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です