バルコス(7790)のIPO新規上場情報

東証プロマーケットからの鞍替え上場。東証プロマーケットには2020年10月上場（公開価格860円）。過去二年間で売買実績なし。

鳥取県倉吉市に本店を持つバッグなどの革製品販売。地味系事業でIPO視点では不人気。しかし、上場タイミングが悪くないので、いきなりスタートからそれなりの結果になる可能性も。

業態的にはいずれにせよ短期勝負で長くは持ちたくない銘柄か？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

2025年のスタートIPO。しかし名証ネクスト上場、プロマーケットからの鞍替えなど
IPOらしい注目度がなく、第一号案件という注目度も得られなさそうな内容。

鳥取県本店のバッグなど革製品販売がメイン。そこから料理店など多角経営。
期数30期超えと老舗感があるところも気になる。
応援者（投資参加者）が限定されそうな内容でかなり注目度は低くなると評価。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年12月度、連結予想EPSは114.04。
想定価格1,390円から計算される予想PERは約12.19倍。

2020年10月に東証プロマーケット上場時、公開価格は860円。
4年を経てこの想定価格が妥当かどうかは判断しづらい。
似たような業種のアタオやダブルエーなどに比べるとディスカウント感はある。

成長性は横ばい傾向で判断は難しいか？個人的には業種的に苦しい印象。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約1.75億（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は名証ネクスト市場。主幹事はフィリップ証券。

公募と売出は同数。オファリングレシオは低めの水準。
売出元は社長の山本敬氏、筆頭株主のグリーンも同氏の資産管理会社。上場後も浮動株は少ない。

ロックアップは180日でほぼ100％。ストック・オプションの未行使残もなし。

浮動株の少なさからIPO上場後のマネーゲームの土壌はありそうだが、
地方銘柄で2連続でそう簡単に同じようなことが起きるかが焦点。

主幹事もフィリップ証券で、超閑散相場の危険性もある。

需給面は不透明感高いという印象。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

IPOでは地味系内容が多く、地方本店・セクターその他製品・設立30年以上など初値で買われる要素が少ない。
そこに来て鞍替え上場で地方市場上場、主幹事もプロマーケットの主幹事が多いフィリップ証券と手腕に不安。

地味に想定価格で上場したいという雰囲気が強く、投機筋待ちの銘柄と言った印象。
ギャンブル性が高く、参加するならそういった動意づくタイミングを機敏に対応できる自信があるという方にオススメしたい。

株主優待新設などは期待できそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

仮条件では通常程度のIPOディスカウントが見られるのと、
2025年スタートIPO、さらに1つ前の地方上場銘柄が動意づいたというのが前向きに見られるIPO。

しかしながら、普通の判断では評価は微妙が妥当で最終C級評価とする。

主幹事フィリップ証券で割当も偏っており、配分自体も狙いにくいため関心も惹きにくいIPOになりそう。
2025年のIPOを占うという意味では翌々日のグロース上場銘柄の結果のほうが興味が惹かれそう。

視点が他に行くほうが、空き巣狙いの投機筋には受けは良さそうだが・・・。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です