グロービング(277A)のIPO新規上場情報

ザ・コンサル系といったIPO。値ガサ案件でリスク・リターンがややミドルに偏る印象。

主幹事が吸収規模中型にしては3社構成。しっかりとした上場は目指していそう。モルスタも含まれており海外販売あり、供給は絞られる。

第一印象では初値プラスはなんとかなりそうということでB級評価にしたが、IPO地合い次第でBB時にCへ変更の可能性も。

コンサル系は最近は好き嫌いが非常に分かれやすい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

コンサルサービス会社。平均年収は約1500万レベル。
相当な有能集団が成果を出さないと、こういう状況にはならないか？
しかし平均継続年数1.1年というのは気がかりな部分・・・。

コンサル系IPOは一時期は人気業種で高予想PER続出だったが最近は控えめ。
数年前までは注目度が高かったが、今は控えめ目線で見られることが多そう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2025年5月度、連結予想EPSは255.59。
想定価格3,880円から計算される予想PERは約15.18倍。

業績は急成長中で、勢いが続くなら割安評価できる。
仮条件は4,330～4,530円と超強気に、もともと値ガサだったことで強気が目立つ条件。
自信の表れと素直に信じてよいのか？というところ。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約42.1億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券・三菱UFJ・モルスタ（海外）の3社共同主幹事。

公募売出比は若干公募が多い程度でほぼ半々。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルは見当たらない。
ロックアップは大部分に180日（価格解除なし）が掛かっており固め。

ストック・オプションの未行使残は総数782,420株。

需給面は吸収金額50億程度の買いの勢いが上場時にIPO市場にあるかが鍵になりそう。
大型を買い上げる状況の良さはあるが、小型・中型IPOへの資金流入が少ない現状が気になる。

 ４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

目論見書を見てもいかにもコンサル系といったことしか書かれてない為、
実際の人財の豊富さ、結果を出している業績の良さで評価をするしかない。

ホームページのメンバー紹介をみると、昔の腕組み人物画像はすっかりなくなり、様々な「面構え」で勝負という印象。
おそらく皆さん、いろいろな能力で優秀なんだろうと傍観する。

IPOとしての人気化要素は勢いのある銘柄が値ガサということで、一過性の買い集中の期待感はあるか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

第一印象時はとりあえずプラス可能性の高さを感じてB評価としたが、
仮条件の大幅引き上げで、リスクもリターンも振れ幅が大きくなった感触でC評価に引き下げる。
評価を下げたというよりも不透明感が増したという意味で微妙のC評価としたい。

値ガサで枚数自体は少なそうなことから、そこそこ需給は絞られそう。
そうなると値ガサで仕掛けられるような状況が起きれば、初値だけでなく、上場後短期での大幅高可能性の魅力はある。

一方、当然下がる時の下落幅も大きいことから、リスク・リターン両面で大きいことを承知で取り組みたい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です