キッズスター(248A)のIPO新規上場情報

キッザニアのアプリ版の印象。利用者は無料でアプリで手軽にでき出店者も社会貢献だったり、ブランドイメージを高めることが出来るので一定数の需要は常にありそう。

こういったサービスは人気を保てないと勝負にならないが、現時点で利用者数は増加しており注目して良い内容。

業績も良いが結構織り込んだ高予想PERの想定価格な為にどう評価されるか？初値予想視点でみると、主幹事不安・同時上場など不安要素も多い。

短期的にも長期的にも投資判断が分かれそうな銘柄。個人的には好きなタイプの事業をしているが、こういう業態の銘柄は人によって好き嫌いが分かれる。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

アプリを通した社会体験学習が楽しめる「ごっこランド」開発・運営。
利用者数の伸びは順調で、子供向け市場で企業のブランドプロモーションにも役立つ。
仕組みとしては面白いと感じる人が多いか？

一方、上場日は4社同時上場予定の9月26日で、
主幹事岡三証券案件ということで、上場時の手腕も問われそう。
初値視点では厳しそうという目線の方が強くなりやすい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年12月度、単体予想EPSは54.76。
想定価格2,560円から計算される予想PERは約46.75倍。

高PERで織り込み感が強い値付けとなっている。
PKSHAへの株式譲渡では3,100円という値付だったようだが、それが上場時に意識されることはなさそう。

単純に同時上場でやや値がさと感じるIPOに初値から買い手が付きにくそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約20.4億（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は岡三証券。

全数公募で売出なし。筆頭株主はくふうカンパニーで、上場時売り出しもないことから
親子関係を維持することになる親子上場。このあたりは嫌われる材料になりやすい。

ベンチャーキャピタルの保有は先にも上がったPKSHAアルゴリズム2号有限責任が32,200株。
ロックアップが掛かっていないが譲渡価格が3,100円というのも含めてすぐ売らない感もある。

ストック・オプションの未行使残は129,000株が行使期間内で、こちらは売り圧としてカウントしたい。

4社同時上場の中規模案件。それを買い支えるほどの買い需要があるか視点で見るとやや厳しそう。

初値形成視点での需給面は苦しいと見る。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

キッザニアのアプリ版のような感じで事業のアイデアも良く人気も高い。
業績も売上・利益ともに伸びており、親会社のくふうカンパニーが上場させたいのも頷ける。

事業の成長性もまだまだありそうで魅力を感じるが、上場時の評価が結構高く織り込み済みの価格。
上場時にまだ買えるか視点で考えたいところ。短期的な初値売りで値幅を取るといった姿勢で取り組むと不満になりそうな銘柄。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

総合評価はC級評価とする。
業種・業績も良く内容は悪くないが、同時上場で主幹事岡三証券、親子上場など、
初値視点でみると不安が残る部分も多い。

仮条件が上限で想定価格になっているものの、下限をかなり切り下げており
主幹事の提示価格で早くも下方向の値段を見せてしまっているのが残念。
強気なのか弱気なのか？良くわからない上場の見せ方になっている。

期待したいが、一旦は裏切られるスタートを切ってもおかしくない、そんな印象の強い銘柄。
親子上場を考えるとIPOのキッズスターは親会社の餌となりそうな雰囲気もある。
くふうカンパニーはグロース上場で買いやすい株価で低迷している・・・。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です