Faber Company(220A)のIPO新規上場情報

SBI証券主幹事。

「ミエルカ」という見やすく分かりやすくSEO改善点を出してくれるサービス群を持っているネットマーケティング支援企業。業界ではサービスの知名度も高く期待できそう。

売上・利益が安定的になっているからかスタンダード上場となる。そのため想定価格も割安感があり、公募株に買い易さあり。

ネット系会社にしてはストック・オプションがなく、既存株主にもVCなどなくロックアップも固い。売り圧が一切ないことから需給面的にマネーゲームになりやすそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

Webサイト訪問者の行動をヒートマップで見える化するなど「ミエルカ」サービス。
SEOサービス会社で事業内容はデジタルマーケティング支援会社という表現になりそう。

20期を迎える企業ということで新規性には乏しいが安定性はある。

7月の最終IPOで、8月はIPOがない時期。
最終アノマリー的な注目度アップは多少ありそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年9月度、連結予想EPSは83.23。
想定価格970円から計算される予想PERは約11.65倍。

スタンダード上場で業績は横ばい傾向。
成長見込みに薄いことを考えれば、想定価格は妥当な価格設定か？

公開価格は仮条件上限で1,000円、さらに20%超えで1,200円まで可能性があり、
公開価格が高くなってしまうと妙味が薄れることから残念。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約11.9億（想定価格ベースOA分含む）の小型～中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はSBI証券。

売出株式比率70.1%と売出多め。オファリングレシオもやや高めの水準。
売出元は創業者や役員などからでベンチャーキャピタル等の出資は見当たらない。

ロックアップは全てに180日、価格解除なしと固い。

ストック・オプション制度もなし。

上場後の売り圧は皆無で、初値は公募組の売りとセカンダリー勢の買い次第となる。
市場の需給任せになりやすいSBI証券主幹事で、これだけ上場後の売り圧に乏しければ面白みはありそう。

吸収金額的にも需給面は問題なしと見る。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

SEO関連企業は一時期のような玉石混交の時代は終わり、ちゃんとした技術力（ここはミエルカ）を持っているところが、
安定した業績を残して、ここにきて上場を果たしたという印象。

20期近くも続けてこれた実績は評価したいところ。
引き続きデジタルマーケティング支援は需要が高いと見られ、上場することで引き合いが増えればと言うところか？

目論見書で見出しの部分に、成長に関する経営戦略的なもの（中長期戦略）が載ってないことが気がかり。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

7月最終IPOにSBI証券主幹事の若干期待出来る銘柄が登場。
VCやSO売りリスク、ロックアップ体制をみても売り圧に乏しく、上場時に過熱しそうな雰囲気はある。

マネーゲーム化しやすい銘柄というのも含めて、総合評価はB評価とする。

マイナス評価となる部分も多く、「売出多め・オファリングレシオ高め」「スタンダード上場で成長期待に乏しい」
「仮条件が上限超えで高い公開価格になる可能性」などなど。

初値も予想から結構ブレやすい結果になりそうだが、上方向にブレてくれることに期待したい銘柄か？
BBスタンス的には公募株には魅力がある内容なので、積極参加で良さそう。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です