Veritas In Silico(130A)のIPO新規上場情報

英文字コード第一弾。130Aからスタートで、今後は131A→132AとしばらくAが入る模様。

新型コロナウィルスのワクチンでも有名になったmRNA(メッセンジャーRNA)を利用する創薬事業。こちらはプラットフォーム的役割で製薬会社と連携しパートーナー収入を得る。

研究マイルストーンによる収益で黒字化、今後開発、売上マイルストーンで収益を増やしたいところ。

他のバイオ案件に比べると、ストック・オプションの行使価格1,250円をみても想定価格1,120円は控えめ、売出なしで、VCも90日のロックアップがあることを考えると参加しやすくはしている。

地合いと相談だが読めないので、英文字コード初物として勢い付けるか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

2024年２号案件。前日にも上場銘柄があり２日連続。
タイミング的にはIPO空白期間と見られ、多少は注目度が上がりそう。前日銘柄がうまく上場できれれば追随も。
コード名にアルファベットが使われる銘柄としては第一号案件。

銘柄的にはバイオ銘柄で地合いに左右されやすい。
基本IPOが厳しい時は、こういった銘柄は買いにくい。逆に好調なら多少勢いづく。

２０２４年のIPO地合いが申込み時点では掴みにくい部分が難しいところ。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年12月度、連結予想EPSは5.67。
想定価格1,120円から計算される予想PERは約197.53倍。

黒字化しての上場とはいっても、研究開発段階での売上の乗せ方の違いからくるもの。
まだロイヤリティ収入などはかなり先で、今後の推移は不透明。

直近の業績推移だけ見ると急成長グラフに見えるが、他のバイオ銘柄と同じ目線で取り扱いところ。
ギャンブル銘柄として扱いたい。割安性では測れない。

なお、仮条件は800～1,000円と大きく弱く引き下げ。
ただし公開価格は1,200円まで可能性があるのでなんとも言えない・・・。
（※仮条件決定時の訂正目論見書によると新ルール適用の文言がないことから、20％超えルールの適用はないようです）

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約10.3億（想定価格ベースOA分含む）の小～中規模IPO。
上場市場は東証グロース市場上場。主幹事はみずほ証券。

全数公募で売出なし。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にはバイオ案件らしくVCの名がずらり。
一方でロックアップには価格解除要件なし。
期間は他の株主（180日）よりも短い90日で期間経過後の売りは警戒されそう。

ストック・オプションの未行使残は364～1,250円。全て行使期間内でボリュームも大きい。
最多の価格帯が900円と、それほど安くない行使価格であり、上場後はせめて1,000円以上の株価でスタートしたいところはあるか？

買いの魅力は薄そうに見えるが、10億程度の吸収金額が熟せないような状況ではIPO市場が寂しい。
需給面はそこそことして判断したい。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

新型コロナウィルスのワクチンでも有名になったmRNA（メッセンジャーRNA）を利用する創薬事業。
設計図をターゲットにすることで薬をうまく効果的に効くようにする役割の技術。内容的には理にかなう分野で面白い。

他のバイオ銘柄と同様に実用化までは様々な障害などありそうだが、少なくとも上場時に黒字化できるぐらい製薬会社などの期待感は強そう。
答え合わせはかなり先になるものの上場時に多少は期待されて欲しいところ。

こういったバイオ銘柄がIPOで資金集めできないばかりもつまらないので期待したい。
（なお、私は基本バイオ銘柄は、一度関係者に中身もないのに金集めに奔走している話を聞いてから長く関わりたくはない）

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO地合いも読めない中、バイオ銘柄にB以上の評価を出しにくい、ただ安易にDを出すほどでもないことからC評価とする。
大手予想会社のBBスタンスのリスクありに比べると、少し参加姿勢で攻めてみても良いかなと感じる銘柄。

本来は長期的なギャンブルとして投資するのが筋なバイオ銘柄ではあるものの、
1,000円以下で買って、一時的に1,200円ぐらいまで上がることを意識して取引しても良さそうと判断。

VCのロックアップが外れる3ヶ月の間に、値幅を取るチャンスがありそうと見る。
（上場時初値売り or 初値公募割れから一過性の上げ）。

あくまでバイオはギャンブル銘柄として、自己判断でリスクを取るか考えたい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です