成友興業(9170)のIPO新規上場情報

東京都あきる野市に本店を持ち、主に東京都の再生事業、環境事業、建築事業を行っている会社が名証メインでの上場。

確かに環境系事業は中京地方が多く強いイメージがあるが、わざわざ名証に行く目的は不明。主幹事はSBI証券。名証を選んだ理由を知りたいところ。

環境系という期待感はあるもののオールド企業で業績横ばい（成長性なし）、これといったディスカウント感もなければ初値は不安。

配当はあるものの長期保有視点でも見ても時間がかかりそうな銘柄。あまり期待しないほうが良さそうな銘柄。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

環境系企業になるが地味なサービス業。一時期のSDGｓなどのテーマ性も萎み始めているか？
名証メインに東京の企業がわざわざ上場する意図も掴みづらく買いは極端に少なそう。

10月中旬の単独上場という点は幸いしそうだが、それでも注目度の点ではマイナス評価したい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年9月度、連結予想EPSは215.84。
想定価格2,430円から計算される予想PERは約11.26倍。

業績横ばいで成長イメージはない。
他にも似たようなリサイクル系企業の上場会社と比べても特段割安感も感じない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約3.63億円（想定価格ベースOA分含む）の小粒IPO。
上場市場は名証メイン市場。主幹事はSBI証券。

売出株式比率76.9%と売出多め。オファリングレシオは低めの水準。
細沼一族が多めに株を保有しており売り出し元も一族の一人から。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。ロックアップも価格解除なしで固い。

ストック・オプションの未行使残は1,600円、2,170円で上場時参入103,260株。
取締役などの報酬として妥当な設定となっているが、ここは価格でなくて株数で売り圧として計算したい。

吸収金額4億弱であれば小粒ではあるが、名証メイン上場なので買いは少ない。

上場市場を考慮すると初値視点での需給は良好とも言えないところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

地味さが目立つ銘柄で、おもに東京都で活動している企業がわざわざ名証を選んだのは悪手に感じる。
これによって買いが極端に減ることが想定されて厳しい船出になるのではないだろうか？

新規性・将来性としては「再生骨材」というのがあるようだが、上場時時点では目立たない。
IPOの地合いも悪い中、不人気銘柄として扱われて安くても買われないといった銘柄になりそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

残念ながら地味系銘柄で地方市場上場という点だけで初値は期待できない。
総合評価は第一印象時の微妙のCからパスのD評価に下げたい。

もう少しディスカウント感を付けても良いと感じるのだが、それすらなかった。

淡い期待でワンチャン狙ってみても後悔するような銘柄として判断。
主幹事SBI証券もあまり初値には関心がなく、とりあえず市場任せになりやすいので市場任せに素直に下で評価されるのではないか？

全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です