ＡｅｒｏＥｄｇｅ(7409)のIPO新規上場情報

航空機のエンジン部品の量産。本店を栃木県足利市に置く。菊池歯車株式会社からスピンアウト。日本の中小企業が活躍するという物語に人気しそう。

業績はコロナ禍で航空機需要の面で苦戦したものの、急激に回復傾向。これからの需要は確実に期待できそう。予想PERで重工系と比較すると買い得感あり。

内容的にも過密スケジュールとなる6月を避けて7月に登場が功を奏しそうなIPO。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

航空機エンジン部品の製造販売というやや特殊性のある事業。
いわゆるグローバルニッチとして判断か？IPO的には注目度が高くなる要素。

上場日も6月上場ラッシュが明ける7月IPO一番手の単独上場。
日程的にも注目度は高めになると判断。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年6月度、単体予想EPSは191.79（見込）。
想定価格1,460円から計算される予想PERは約7.61倍。

今後、確かな受注ストックがあるようで業績の成長を考えると割安感あり。
コロナ禍など含め苦しんだ時期があったことでIPOで投資するなら絶好機に見える。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約13.4億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はみずほ証券。

公募売出比は概ね半々（若干売出が多い）。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルからの出資はあるが、ロックアップに価格解除なし。
VCに売出はないので、先々の売り圧としては見ておきたい。

ストック・オプションの未行使残は300円などで上場時算入が552,000株。
ボリューム的にはこちらのストック・オプションの売り圧の方を上場時は気にしたい。

程よいボリューム感で、価格面・事業面で人気が出そうなことから需給面は問題なしと見る。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

半導体関連など技術系でグローバルニッチを掲げるような事業はIPOでは人気して動意付きやすい。
ここも航空機エンジン部品で世界シェアで争っており注目度は高くなりそう。

初値に関してはそれ相応のIPOプレミアムディスカウントを意識した値上がりを見せ、
それ以降は動意づくか動意づかないかで激しく方向性を示しそうな銘柄と見る。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

グローバルニッチの企業のIPOは公募で欲しいと思う人は多そうで、
普通に割安感もあることから公募人気高いと見て総合評価はB評価。
とはいっても栃木県本店の歯車会社からスピンアウトしたものということで冷静と情熱のあいだでいたい。

分野は違うものの2021年のスタートIPOだった「QDレーザ」を思い出すようなIPO。

初値、セカンダリーともに一旦の過熱感のある相場が作られるか？否か？

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です