Ｗ　ＴＯＫＹＯ(9159)のIPO新規上場情報

ファッションショー（東京ガールズコレクション）を軸として、そのチケット販売からアパレルビジネス、インフルエンサービジネス、芸能ビジネスなど展開。知名度と話題性、熱狂度は高い。

IPOでは過熱感は非常に大事な要素であり、新規承認と同時に上場ネタが湧いたことから、過熱感は維持していると見て高評価。

既存株主の面々を見ても著名人IPOとして評価されそう。著名人IPOは過去にも、初値で買い殺到からの初値高騰を生んでいる。

業績はコロナ禍での打撃を回復傾向。上場してさらなる飛躍があるのかどうか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

プロデゥースイベントを起点としたカルチャー系事業。
既存株主の並びを見ても芸能人・著名人IPO枠として扱われそう。
注目度の点では最大限に高い。

上場日はラッシュ終盤も単独上場、運の良さも味方につけるか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年6月度、単独予想EPSは172.70。
想定価格2,870円から計算される予想PERは約16.62倍。

アフターコロナを見据えて急激に成長しそうな状況で、そこは織り込まれてない模様。
如何にも初値を大きく押し上げることが出来そうな価格設定と言える。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約14.4億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率は72.7%と売出が多い。オファリングレシオは標準範囲。
特に大きな売出は電通グループの全数売出。

ベンチャーキャピタルからの出資は1社で割合高め。カイジのようなVC名。
ロックアップは1.5倍で解除されるが、ロックアップ解除後どう動くかは不透明。

ストック・オプションの未行使残は連発しており237円～1,850円まで総数36万株ほど。
全数が行使期間に入っており、この株数レベルの売り圧は覚悟しておきたい。

注目度が高いことから、公募付近では買い圧倒になるが、
高値圏での需給の崩れには注意したいところ。熱狂は覚めると速いものだ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

類似サービスのようなものが見当たらないのは魅力あり。比較するならイベントプロデュースや芸能事務所系か？
いずれにしても不安定な業種なので、魅力と不安が入り混じっているような業種。
状況が良ければイケイケだが、何か不祥事や不穏な動きがあれば一気に崩れやすい。

人気化している時に上手く乗りたい。そんな銘柄と言えそう。とにかくアーリーイン、アーリーアウト推奨。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

6月IPOの中では話題性でNo.1銘柄になりそう。
上場ラッシュ中では話題性・注目度は重要な要素で、無事に進めば初値高騰しそうな銘柄。
値ガサなことで利幅も大きそうだが、下手に触ると損失幅も大きくなる。

後は「トーキョーガールズコレクション（TGC)の株を持っています」と言えば、
なんとなく箔が付きそうな気がするので、多くの方が一回は触りたくなる銘柄かもしれない。
そういうことから、上場時はとりあえず参加志向の人が多くなりそうで初値はオーバーシュート気味に出ると予想。
総合評価は初値上昇度が高いと見てA評価とする。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です