ＡＢＥＪＡ(5574)のIPO新規上場情報

「Human In the Loop」という独自のAIプラットフォームを持つことで、人手を徐々にAI実行に変えていく。この手法で様々な分野でのDX化を目指す。GPUのNvidiaが技術パートナー、グーグルの出資もあるなど期待度高い。

直近の成長の高さで想定価格は評価されているも、黒字転換と今後の期待度を加味すると仕方のない部分か？

ロックアップは1.5倍の価格解除で複数のVC他、個人でも解除があることから株価が高騰すれば一定数の売りは出やすそう。ストックオプションも発行多い。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

最近流行りのDXにAI技術と文句なしの注目度。
グーグルの出資やNvidiaが技術パートナーというのをチェックしただけでも注目度は高まりそう。

さらに上場日は6月スタートとなり5月の上場はなかったことから、約1ヶ月半ぶりの上場となる。
IPOに対する期待感も高まる中上場となりそうで、注目度では「ぴか一」になりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年8月度、単体予想EPSは40.74。
想定価格1,390円から計算される予想PERは約34.12倍。

連続赤字から黒字化したところでの上場。
売上の伸びは良いので、今後の利益の伸びは期待できそうだが、
すでに評価されての価格設定ということで割安感はない。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約19.9億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率44%でやや公募が多め。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルからの出資が並ぶ。ロックアップは1.5倍で外れる。
VCは売り出してないので早期売却は考えられるので警戒感は出そうだが、それを超える買い需要があるか？

ストック・オプションも連発しており上場時参入172万株程度とボリュームあり。
行使価格も130円～1,000円だが、低価格の130円の量が多い。

上場後はVCとSOの大量の売り圧力が見て取れるので、
高騰後、高値圏での大きな売買が予想されそう。

買い需要もかなりありそうなので、高値圏でのチキンゲームになるか？
それとも主幹事の手腕や、規模感が中規模ということで最初から冷やし玉で控えめスタートになるか？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

DXプラットフォーム「ABEJAPlatform」では一気にAIに切り替えるのではなく、
人手を徐々にAI実行に変えていく手法で、AIの上手な浸透を図る。

出資元にGPUではNvidia、グーグルなどを含んでおり、相当期待度は高そう。
海外の大物企業からも出資されるほどの企業で、しかもAIとなれば長期的に一発大成長の目も期待したい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値高騰は間違いなしのIPOだが、売り圧力も多く、市場が冷やし玉を入れて過度な高騰を防ぐ可能性も感じるぐらい。
まずは初日上限の2.3倍が一つの目処となりそうだが、あっけなく突破しそうな雰囲気。

2日目持ち越しとなれば、翌日に上場銘柄があるので同時上場と即金規制がうまく重なり、
そこで落ち着いてくれるかどうか？翌日上場銘柄も期待度は高い。

吸収金額が20億と中規模になるが、その分事業のスケールは大きく感じるところで、
AIを用いたDX手法でスタンダートになれば、まだまだ業績は大きく伸びそう。
規模がそこそこあっても、かなりの買い勢いで高騰するような銘柄として注目したい。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です