レオス・キャピタルワークス(7330)のIPO新規上場情報

2018年のクリスマス上場を目指すも中止延期に。当時は想定2,010円のところを仮条件1300～1400円に値を下げられて会社側が納得いかなかったか？

今回は主幹事をみずほ証券から大和証券に（みずほと決別）。5年越しの延期復活でうまくいくか？

「ひふみ投信」は2018年上場予定の頃は、投信自体のパフォーマンスもよく注目度は高かった。今は当時のパフォーマンスを見せておらず上場を再きっかけに浮上を目論んでそう。


ひふみ投信と利用する人は「積立系」多く、昨今の積立推奨政策（つみたてNISAなど）は後押しとなりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

知名度の高い「ひふみ投信」など公募投資信託を運用する。
2018年のクリスマス上場を目指すも直前で中止。5年ぶりの登場。

当時は想定価格から仮条件が大幅に下がって不満の取りやめだったのか？知らないが、
今回は主幹事変更で挑むも、また仮条件を引き下げられている。

発信力がある代表なので、今回もそういったところが取り沙汰されるか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年3月度、連結予想EPSは87.68。
想定価格1,400円から計算される予想PERは約15.97倍。

投信運用をする証券業はIPOではあまり人気がないし、上場会社でも低PERが並ぶ。
単純比較するとやはり割安感はないので、仮条件引き下げでも仕方ないのでは？と思う。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約51.8億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券とSBI証券の共同主幹事。

売出株式比率88.9%と売出が多い。オファリングレシオは高めの標準範囲。
売出元はISホールディングスが殆どで、元々多く持っていたところ早く手放したいのか？

既存株主にベンチャーキャピタルからの出資はない。筆頭株主はSBIフィナンシャルサービス。

ストック・オプションの未行使残は538,500株が行使可能期間で行使価格も安い。
このSOは売り圧として認識したい。

需給面はそれほど良くないので、やはり公開価格を下げて少しでもIPOプレミアムディスカウント付けないと厳しい状況。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

2018年の上場予定時が運用成績でもピークとなっていて、
当時だと「ひふみ投信」のパフォーマンスが良いなど話題となっていた。
現在も運用資産残高は伸びているし、設定投信のバラエティは増えていて投資窓口はよくはなっている。

ただ、「ひふみ」の魅力ってなんなの？と問われると、小型株などへの積極投資で他の投信より高いパフォーマンスだった気がするので、今の方針だと他の投信と比べて特徴は薄れている。

5年延期の上場で魅力を感じる部分の価値が上がってないのは残念。
賛否両論の知名度高い銘柄だと思うが、人気に関しては5年前よりも落ちていると感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

2018年上場時は話題性も高かったので、勢いで人気があり初値プラスも見込めそうだった。
そこに来て仮条件大幅ディスカウントなどで頭にきたのか？直前の上場中止。
5年後の再上場もやはり仮条件引き下げで、株価的には成長感なしという状況。

公募組としてはまっとうなIPOプレミアムディスカウントが取れるか？というレベルになる。

一方で、積立投資（つみたてNISA）など個人が少額で高いパフォーマンスのアクティブファンドにお任せしたい
という需要は盛り上がっており政府施策も味方には今後なりそう。

総合評価はC評価とする、仮条件を引き下げた部分で買い手がつくなら初値微プラス目指せそうだが、
いずれにしても公募付近スタートになりそう。

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です