トライアルホールディングス(5882)のIPO新規上場情報

グローバルオファリング（公募については国内募集株式数 9,048,100 株及び海外募集株式数 14,751,900 株を目処に行われる予定）。海外の方が多い。

九州発の先進的スーパー。カートに決済システム入れるなど面白感あり。
ただIPO的には小売業がどう評価されるか？

業績好調でこの時点でIPOするのは賭けに出た部分もある。

規模感が大きく申し込めば全員参加感があるので需給面では初値上昇は期待しづらいか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

九州を発祥とする先進的な技術の導入を進めるスーパーマーケット。
全国に既に店舗を構えていることもあり知名度はそれなりに高い。

注目度の点では4月12日上場は同時上場で、
もう一つの上場が宇宙開発ということで業種的に劣るがどう出るか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年6月度、連結予想EPSは78.52。
想定価格2,000円から計算される予想PERは約25.47倍。

大手スーパーと比べると若干のディスカウントあり。
連続増収が評価されれば、公募時点ではお買い得という人が多そう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約590億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の共同主幹事。

売出株式比率7.2%と殆どが公募は好感。オファリングレシオは標準範囲。
資金使途は新規出店など設備投資がメイン。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。関連会社などの出資が多い。
ロックアップは180日の価格解除なしでしっかりかかっているので上場後すぐの売り圧は少ない。

ストック・オプションの未行使残は全数190万株とやや多め。30万近くが行使期間。
行使価格が1,150～1,350円がメインで、こちらは行使して売り圧になると見ておきたい。

需給面ではやはり600億程度の吸収金額では初値は重たくなりそう。
逆に公開価格から安くなれば買いが入りやすそうな銘柄なので、上下どちらにも公募付近が限界か？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

IPOでは不人気の小売業セクターでありながら、IoT系の先進技術に積極的なのが魅力。
全国のスーパーでカート決済システムが使えるなら一回行ってみたいという人も多いだろう。

大型スーパーではコストコなど、他のスーパーとは違った特色が見られるところは相変わらず人気しており、
開業以降増収続きのここも上場後はしばらくは活気づくことが予想される。

特に中長期的に面白い銘柄と感じる。いずれ株主優待なども出すかもしれない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

初値視点で見ると吸収金額の重たさが響き公募付近での決着になりそう。
公開価格に割安感があるため、初値がどうなろうと打診的に参加しやすい銘柄と見る。

申し込めば結構簡単に手が入りそうな公募株となっていれば初値は上がらず、
意外とそれ以上に人気なら初値でも多少の買い圧があり微プラスで決着しそう。

4月12日という上場タイミングは前日のキタムラも中止になり、
悪くないタイミングでの上場となる。スケジュール面でも若干初値を後押ししそうで、
BBスタンス更新時点では初値プラスになる確率が高いと見ている。

初値プラスにならなくても、中長期で保有すればいつかは公開価格超えそうという安心感もあり。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です