ココルポート(9346)のIPO新規上場情報

障害者総合支援法に基づく障がい福祉サービス事業とのこと。行政とつながってサービスを提供する分野。「個別対応」「幅広く受け入れ」が特徴で成長を続ける。

業績は増収増益で好調、こういった福祉サービスにしては珍しく順調に見える。

既存株主にVCなし、価格解除なしのロックアップ100％で売りなし。一方、ストックオプションは322,000株が全て行使期間内。

吸収金額やや大きめの30億レベル、価格帯も3,100円と値ガサタイプ。業種的に不人気になりそうなのが初値にとっては気がかりだが、業績の良さや国策銘柄ということを考えると結果的に安定感のある銘柄になりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

障がい福祉サービス事業。法律に基づいて自立支援サービスを行っている。
政策テーマ性も高く、社会性も高い銘柄。

上場日は3月最終日で3社同時上場。
買い疲れが響く時期で、銘柄人気度からとすると微妙なところ。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年6月度、単体予想EPSは137.79。
想定価格3,100円から計算される予想PERは約22.5倍。

業績好調でこのレベルの評価はしたいというのは分かるものの割安感は失われている。
上場タイミングを加味すると値ガサも含めややハイリスク・ハイリターン系。
価格設定の面ではリスクだけが大きくなっている印象。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約33.2億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率73.2%と売出し多い。オファリングレシオも高めの標準範囲。

既存株主にベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップは価格解除なしの180日で100％としっかり。

ストック・オプションの未行使残は上場時に322,000株参入。行使価格も安くこちらは売り圧として意識。

上場ラッシュ終盤に30億超えレベルの吸収金額は決して需給はよくなく、
初値上昇を阻害するには十分な要素。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

社会性の高い事業をしていることや、国策的なテーマ性もある。
中長期に伸びて欲しい企業というのは多くの方の思いにはなりそう。そこに来て業績の伸びもよく本来は推したい。

しかしながら上場タイミングが3月上場ラッシュ終盤と悪く、初値視点では苦しい部分多い。
事業内容・業績合わせて魅力はあると思っているが、初値売りで軽く儲けようと思っている人にとっては、
単なるミドルリスク・ミドルリターン系でしか見られない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

推したいけど初値視点で微妙という何とも言えない銘柄。
そこに来て値ガサでリスク高まる内容になっているのがみずほ証券主幹事。
このパターンは結構騙されやすくリスク承知で申し込むかどうか？

中長期的に期待したい部分もあるかもしれないが、価格に少し織り込まれているところもあるので、
一旦初値で人気薄となると再浮上まで時間もかかりそう。
そうしているうちに業績の下方修正などあると目も当てられない。

最終評価はB評価にしづらくC評価に引き下げる。

BB期間中に上場時の想像力を働かせることが大事になってきそう。
IPOなんでも来いではなく吸収金額やや大きめは、やはり買いが減るリスク高い。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です