アイビス(9343)のIPO新規上場情報

ペイントアプリ『ibisPaint』が急成長。グロース・小型案件で初値高騰期待も東海東京証券主幹事と同時上場などで分散により買い手が減る影響は出る可能性あり。

もうすぐ25期を迎える企業。ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。

価格設定が割安感があるのが好感。高い初値で始まって、そこからも面白い動きになるかもしれない。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

3月23日3社同時上場の一角。
グロース小型ネット系ということで注目度は上回りそう。

小型で注目度がもしなくて買いが少なかったとしても初値は高騰しやすい。
主幹事、東海東京証券。IPOペナルティを強化してから初の主幹事IPO。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年12月度、単体予想EPSは60.82。
想定価格650円から計算される予想PERは約10.69倍。

ペイントアプリが大当たりで急成長。
比較対象や今後の成長予測が難しいところだが、現時点での公開価格にはかなりの割安感。
仮条件は超強気となっていて、やはり割安と判断。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.35億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は東海東京証券。

売出株式比率17.6%と公募株が多い。オファリング・レシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップは180日で価格解除なし。社長などの持ち株多い。

ストック・オプションの未行使残は609円で20万株弱ほどが上場時参入。
直近の予約権では行使価格1,290円なので、いかに公開価格がお買い得か認識できる。

需給面では同時上場でも全く不安はなしといったところ。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

モバイルペイントアプリが使い勝手の良さと無料戦略でグローバルに使われている模様。
こういった世界のデファクトスタンダードのようなアプリを開発したのは単純に凄い。

一方ですでにスケールしていることを考えると、これ以上のパイの増加は見込みづらいか？
上場後も多少の成長はありそうだが、認知度と技術力を武器にソリューション事業を伸ばせるか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

単純にグロース小型ネット系の初値高騰案件として評価。最終A評価とする。
3社同時上場でSBI証券主幹事の日本ナレッジも注目度が高いため。分散影響はあり。
割を大きく受けるのがハルメクで、こちらも影響を受けて1日目値付けとなるかが焦点になりそう。

公開価格730円として2.3倍は1,679円。

強気に行くと2,000円のラインまで十分初値で達成しそうな初値高騰スペックなだけに、
ひょっとすると2社の2日目突入も見られるかもしれない。

東海東京証券主幹事のIPOが最近調子悪いというイメージを払拭するか？

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です