ハルメクホールディングス(7119)のIPO新規上場情報

50歳以上のシニア女性をターゲットにすることで伸びているのが特徴。斜陽分野と思われる雑誌でも、Webはリアル体験と融合することで成長している。

吸収金額多めの小売業セクターだが、売出しの割合が少ない。さらに想定価格も成長加味すればディスカウント感あり。公募参加組に優しい仕様になっている。

初値は後は3月末のたのIPOとの兼ね合いで注目度がどうなるかに掛かりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

3月23日3社同時上場の一角。
小売業ながらターゲットを50歳以上のシニア女性に絞ることで成長。

見た目的にはあまり注目度は上がらなそうで、同時上場は不安。
上場時期は「ハルメク」時期だが、上場ミスると「ハメルク」とか言われそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年3月度、連結予想EPSは152.09。
想定価格1,550円から計算される予想PERは約10.19倍。

業績好調でグロースらしい伸び率、事業内容はグロースらしくないも、
シニア関連という見方をすれば、今後も需要の盛り上がりは期待できる。

仮条件強気が表すように想定価格では割安なんだろう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約43.6億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券とみずほ証券の共同主幹事（大和メイン）。

売出株式比率9.2%と公募株メイン。オファリング・レシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ロックアップは180日で価格解除なしで90％近くに掛かる。

ストック・オプションの未行使残は上場日には行使期間該当なし。
しかし4月1日から100円価格50万株弱が行使可能期間に入るので留意したい。

3社同時上場で40～50億レベルの吸収金額は需給面でやや気がかりも、
割安感はあることから熟しそうな雰囲気。公募株メインというのも公募組にとっては優しい。

需給面では中立レベルと見る。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

「ハルメク」という雑誌を中心に女性シニア層をターゲットにクロスセルをしている。
高い技術や最新技術ではなく、活き活きとした生き方に必要なものを提供。

雑誌といえば斜陽産業に感じるが、活用の仕方によってはまだまだ需要が高いと感じさせる。
ターゲット層の需要や人口は今度も増え続けるということで、しばらくは成長に期待ができそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

新規承認時の第一印象では業種は小売業セクターで初値には少し不安があるも、
ターゲットの絞り方が上手で儲かっていて、今後も成長期待がある分野。
そこからやや高めのB(7)評価とした。

しかし3月IPOが出揃い、3月23日は3社同時上場で他の銘柄の注目度も高い。
さらにその後の上場もひしめき合っていて注目度だと他のIPOに分がある印象。

もともと初値が上がりにくいタイプのIPOということで、結果的には初値微増ぐらいが関の山か？

最終評価はC評価（5点）に下げる。
一応、初値予想もプラス予想とするも公募付近までありえるとあまり期待しないほうが良さそう。

春の天気は移り変わりが激しいと言われているが、社名の「ハルメク」のようなややどっちにも転びそうなIPO。
公募は申し込んで、当選して初値が高ければラッキー、
安くてもセカンダリーが楽しみになるぐらいの気持ちの余裕を持って参加したい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です