ＡＶｉＣ(9554)のIPO新規上場情報

ネット広告代理店業。広告配信効率化、少し前までは伸びていたが、他社はデータドリブンとかAI解析に移行していてやや頭打ち感あり。
ミダスファンド系のイグジット案件。

ロックアップはついているもののロックアップ解除後の売り圧が意識されそうか？業種は違うがミダス系のバイセルの株価をみると、上場後の株価推移も問題ない。儲かりそうな業種をうまく運営する力がありそうな印象。

6月の最終日のIPOというのも相まって、なんとか初値は盛り上がるような結果を期待したい。

評価は分かれそうな案件なので、リスク選好型とリスク回避型でスタンスが真っ二つ？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

デジタルマーケティング業。中小規模にも効率化で提供できるのが強み。
ミダスファンドの成長支援企業の一つ（他にバイセルなど）。

6月の最終IPOで単独上場。オーラスということでスケジュール面では少しラッキー。
全体的な注目度は普通程度か？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年9月度、単体予想EPSは36.43円。
想定価格970円から計算される予想PERは約26.63倍。

業績の伸びはそこそこだが、業種の頭打ち感を考えるとやや見込まれた価格という印象も。
イグジット感満載な部分もあるため、もう少し安く売り出してほしかったところ。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約12.5億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率86.7％と売出多め。オファリング・レシオは標準範囲。
ミダスファンドの売出IPOと見て良い。

他のVCには売出量が少ないためかロックアップが軽めで1.5倍の解除要件がついている。
ベンチャーキャピタルの中でも売るのに優先順位が付いているレベル。

ストック・オプションの未行使残は上場時には行使期間になるものなし。
差し当たっての売り圧力は感じない。

ファンドの売出IPOで、しかもやや見込まれた価格設定なのは需給で懸念材料。
一方で6月最終IPOで単独上場。直近のIPOの状況がそれなりに左右しそう。

荷持たれ感はないレベルの吸収金額だが、IPOラッシュによる買い疲れも懸念。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

デジタルマーケティングと銘打っているが、どちらかというとネット広告代理店業で目新しさは感じない。
業績の伸びも上場ありきのために作られているのでは？ぐらいの印象でいまいち新規で伸びそうなものは見えない。

正直、魅力の面ではあまり良く見えないというのが表面的に見た感想。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

もう少し事業面で目新しさが見えればよかったのだが、
今のままだとネット代理店業が新たに上場するけど、やや割高、売出IPOだけどどうする？レベル。
単独上場で規模感的には通常の地合いならなんとかなるレベル。

仮条件も強気で、大手予想会社のレポートでも他の6月IPOとの比較では強気の銘柄。

評価も良し悪しで分かれそうで、個人的には大手レポートのように期待はしにくいと思っているが、
それでも需要はありそうな案件ということで、最終B評価として、とりあえず欲しい銘柄と判断。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です