ホームポジション(2999)のIPO新規上場情報

静岡県本店の不動産業。分譲戸建系、西は愛知県、東は神奈川など関東まで進出。
自社デザインで「合理性の高い価格とデザイン」が特徴。

業績はやや横ばいで、いかにも不動産セクターの上場。地合い微妙と同時上場では初値は厳し目に評価したい。

いちよし証券主幹事。2022年末で取扱終了予定しているので持っていた案件は2022年中に上場させたい思惑ありそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

静岡県本店の戸建分譲事業。東海から関東圏へも進出。
地味な不動産業なのでIPOでは注目度は低め。

4社同時上場に地味系が入ってしまうと、初値は分が悪そう。
主幹事もいちよし証券で不安感もある。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年8月度、単体予想EPSは105.02円。
想定価格500円から計算される予想PERは約4.76倍。

低PER放置の不動産業セクターでは、特に割安感は感じない。
単価が安いので買いやすい印象はあるか？ワンコイン上場。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約11.5億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事はいちよし証券。

公募売出比は11:9で若干公募が多い程度でほぼ半々。オファリング・レシオはやや高め。
既存株主のイグジット上場といった雰囲気もある。

ロックアップの掛かりはよく上場後の追加の売り圧は感じられない。
ストック・オプションは行使価格や株数を見ても気にならない状況。

焦点は4社同時上場で地味系不動産業（市場はスタンダード）に買いがどれだけ入るかというところ。
地方市場上場並に閑散な結果となれば、つまらない初値スタートになりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

これといって特徴のない不動産業で人気化は難しそう。
ただ東海地方などでは、そこそこ頑張っている不動産会社として認知度はあるか？

現実味のあるビジネスを続けて30期超えまで来ているが、何も今ここで上場しなくてもというのが本音。
主幹事いちよし証券は2022年でIPO取扱を辞めるという状況を見ても、
いいタイミングで上場しようと暖めていたけど、どうもタイミングが悪い時期に出さざる負えなくなった気もする。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

やはり地合いがそれほどよろしくない時期の不動産業セクターは評価が低くなる。
さらに初値にとっては最悪の上場ラッシュ中の4社同時上場。相当苦戦を強いられそう。
公開価格が500円と手頃なのがメリットだが、上場時からそんな価格でスタートしてでも今上場したい思惑も感じる。

価格が手頃な分、枚数が多い。案外公募株当選確率が高いので、
安易に手を出すと、みんなで少し損失痛み分けといった残念な結果になりそう。

IPOファンとしては少しでもIPO件数が多いほうが盛り上がっていいと思う反面。
こういったタイミングがKYなIPOはお荷物にもなるなぁというのが率直な評価。
初値プラスになっても、短期で大きく儲けるイメージが全く沸かないので手出し無用か？

全体考察
総合得点は4点で、私のBBスタンスはC評価です