トリプルアイズ(5026)のIPO新規上場情報

今年３月に上場予定も中止となり復活案件。
想定価格1,800円→880円
公募：347,500→540,000株
売出：134,500→0株
OA：72,300→81,000株

2ヶ月でのスピード復帰上場、コロナ禍でも早期に復活したコパ・コーポレーションなど初値は跳ねた。想定価格も半額以下となり買得として注目されて初値高騰気配。

5月末の上場スケジュールもタイミングよし。

AI系の企業で囲碁世界大会で有名。前社長が2021年いなくなっており悲願の上場だと思う。

成長期待のIPOになるが、売上の伸びは良い。IPOでこういった企業に投資しないと、どこに投資するの？という印象。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

今年3月に上場予定も延期となった注目案件の再戦。5月上場。
一旦上場中止になって、スピード上場するのは好感。
しかし、地合いがそれほど改善傾向とはなっていない。価格も大幅引き下げ。

5月はIPO1社となり、AI系企業ということで注目度は抜群とはいえそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年8月度、連結予想EPSは21.67円。
想定価格880円から計算される予想PERは約40.61倍。

気になるのは前回募集予定時の想定価格1,800円→880円と大幅安売り。
2ヶ月で半値以下で募集というのは最初の値付けに疑問を持たずにいられない。

なんとしても上場したいという現れだったら良いが。
（トリプルアイズは前社長が亡くなっており、悲願の上場の気持ちはありそう）

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約5.46億円（想定価格ベースOA分含む）の小粒IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事はいちよし証券。

売出し０の全数公募IPO。オファリングレシオは低いの水準。

ベンチャーキャピタルからの出資はそこそこあり。
売り出さないことからロックアップが外れる1.5倍価格からは売り圧として意識したい。

ストック・オプションの未行使残も多いが、10円23万株を除くと、行使価格がと高い。
この地合いを考えると儲かるものは売ってしまえという売り圧力はありそう。

注目のAI系企業が吸収金額5億程度なら需給は抜群。
時期が良ければ数倍レベルの内容。地合いが悪くても、この内容なら2日目突入はありそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

囲碁の世界大会で準優勝の実績とグローバルに技術力を見せるAI企業。
業績も売上成長＋黒字化で利益追随となっており特に問題ない。

上場は亡くなった前社長の弔い合戦ともなり、企業を成長させたいという従業員、現役員の想いは強いと感じる。
社名もかっこよく魅力は高い会社と感じる。IPO時に関わってみたいと感じさせる内容。
一方で、最近AI系企業の上場後の動きが悪いのが気になる点。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

前回の上場中止時にも注目されていたが、2ヶ月で帰ってきたことに期待を寄せてA評価とする。
一方で公開価格は半値以下まで値下がり、これを吉と見るか？凶と見るか？
まずは無事に上場、華々しく初値をつけて欲しいというのが本音。

規模感や価格感、業種など複数の要素を考えると2日目突入（初日上限は2,024円）しておかしくない。
社名から3.3倍や、3000円ラインを意識したい。

恐らくVCのロックアップはすぐ解除で、SOの行使価格10円の対象の売り圧も含め、
上場時に100万株以上の利確売り圧はありそう。それでも金額的には勢いさえあれば上へ押し上げるスペック。
5月上場1社というスケジュール感から、注目度で押し上げて欲しいところ。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です