サークレイス(5029)のIPO新規上場情報

IPOでは人気の高いDX化推進事業。実行力やサポート力などが売り。
元パソナテキーラという社名で、大株主にパソナ。
全数公募の売出なし。

業績は緩やかに伸びているが成長性には疑問。利益も不安定さがある。その分、想定価格は割高感なし。

グロース・小型・ネット系という初値が上がりやすい新機軸で4月上場というのもあり基本初値は安心目か？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

落ち着いた状況になっていて欲しい4月中旬の単独上場。
まわりにこれと言ったIPOもないため、比較されて注目度は上がりそうか？

グロース・小型・ネット系ということで状況が良ければ初値高騰条件が揃っている。
強弱が生まれる相場なら、「強タイプ」のIPOだろう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、単体予想EPSは53.94円。
想定価格710円から計算される予想PERは約13.16倍。

売出はないがパソナグループの上場というのもあってか？業種業績に対してかなりのディスカウント姿勢。
仮条件は上限で想定価格を少し超えてきたが、かなりの買い得感。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.12億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券。

売出０の全数公募。オファリングレシオは標準範囲。
筆頭株主がパソナグループで40％程度保有。テキーラという第2位もパソナ一員とみたい。
さらに事業で取り扱うセールスフォースも10％弱保有しており、90％程度を固める。

それらにはロックアップ180日が掛かっているので上場時は売り圧なし。
しかしながら売出も0で多くの株を保有し続けることも考えづらいので先々は売出なども増えそう。
逆に言えば上場時点ではもっと株価を高めることができそうな状況か？

ストック・オプションの未行使残も行使期間が2022年8月以降で上場時の影響はなさそう。

基本上場時の売り圧を感じず、公開価格よりも高値を目指せそうな需給。

上値の目途が分かりづらいが、少なくとも上場時の需給は抜群に良い印象。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

根強い人気の高いクラウドソフトウェア導入や管理・コンサル事業。
パソナからの派生というのが気になる人も多そうだが、仕事が出来て伸びているのなら問題はないか？

ただ、この事業形態のIPOもここ数年で上場企業がたくさん出ているような競合激しい分野。
上場して他の会社とのシェア争いなどを考えると、成長可能性には疑問な部分もある。
（強みは一気通貫や培った実現力・ナレッジ蓄積）

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

全体を通して初値に問題になる部分が少なく評価できるIPO。
多少の地合い不安定さも払拭できそうなスペックと感じる。
パソナが大株主など気になるかもしれないが、その分、上場時に売出０やディスカウント感も演出されており、
公募株のお買い得感はかなり感じるところ。

一方で初値が上がるのは良いとして上値の目途が付きにくい部分があり、
セカンダリー勢のチキンレースで決着となりそう。

BBスタンスはAに近いB評価とする。
初値目途はとりあえず２倍ぐらいがBB時の印象か？強くても初日には値がつくのではないか？

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です