エフビー介護サービス(9220)のIPO新規上場情報

高齢化社会によって伸びている介護サービス分野。需要は引き続き高そう。

長野県本店で信越・北関東にドミナント戦略でエリアを広げている。

業績はジリジリと横ばい成長といったところで、いかにもスタンダード市場上場銘柄。

近頃のIPOは介護事業の需要の高さだけでは評価されてないこともあってか？野村證券主幹事案件にしては、同業他社比較で割安感のある想定価格。

4月市場再編の東証スタンダード市場初案件となれば、主幹事の格好をつける力技にも期待したい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証市場再編後のスタンダード市場初上場。こちらも初物意識があるか？
やはり4月から新年度ということで初物IPOとは相性良くスケジュール感は良い。

4月第一号の好発進を受けて盛り上がりそうな予感。
いつもよりかはIPO全体の注目度が高くなっていることを期待。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、連結予想EPSは228.68円。
想定価格1,210円から計算される予想PERは約5.29倍。

介護事業のサービス業だが、需要が期待できるも最近の地合い悪化の影響か？
かなり割安な設定に感じ取られる。さすがに仮条件は上げてきたが、野村にしては割安な雰囲気。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約12.5億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証スタンダード市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率61.1%と若干売出が多いIPO。オファリングレシオは高め。
栁澤一族が多くの株を占め、売出もそちらから。本店長野県佐久市で、その地域では有名か？

ベンチャーキャピタルからの出資もあるがごく一部。ロックアップの掛かりも良い。

ストック・オプションの未行使残も行使期間が2023年3月以降で上場時の影響はなさそう。

上場後の売り圧力は少なめで好感。

通常時のIPO地合いなら悪くない需給状況。
規模感と主幹事の実力からしても、力技でもなんとかなるレベルで問題なさそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

高齢化社会によって、非常に増えている介護事業。ワンストップサービス・ドミナント戦略で成長している。
各地にこういった企業が成長していそうだが、まだまだ需要が望めそうな市場なだけに投資先としては悪くないか？

成長率は大きくないが、地に足をつけて成長して欲しい分野でもあるので、
ソフトランディングから、じっくりと成長を続けるような企業であって欲しい。
そういう意味で想定価格を割安感のある状況で判定した野村證券が空気読んでいるのが良いかもしれない。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

このところのIPO地合いの好転に向けて、しっかりとした初値形成でスタートして欲しい案件。
IPOは初値高騰ではなく2～3割ぐらいの上昇案件が豊富にあって欲しいかもしれない。
また中長期のセカンダリーにも投資の余地を残すようなスタートが増えて欲しく、こちらも候補になりそう。

スケジュール面で4月上場、スタンダード市場初登場IPOが後押しして格好をつける上場期待。

地味といえば地味系案件だが、マイナス評価を付ける部分が少なく
BBスタンスはB評価とする。

全体考察
総合得点は6点で、私のBBスタンスはB評価です