セレコーポレーション(5078)のIPO新規上場情報

セクター建設業（アパート経営・不動産開発）。
自社一貫生産が特徴で、上場時の資金使途も工場費用。
東証2部上場（再編後はスタンダード予定）、地味な不動産事業がIPO地合いの悪い時にどう影響するか？

売上は横ばい傾向、急成長は見られない。しかしながらかなり割安感のある価格設定。初値というよりも下値の固さやバリュー感を楽しめるかの銘柄になりそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証2部上場の建設業セクター。地味系案件で注目度は低い。
地合いの悪いタイミングでこの系統のIPOには期待しにくいところ。

上場日は他のIPOの中止もあって周りとは1週間程度間があく単独上場。
資金循環的には廻りの良い日にはなっていそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年2月度、連結予想EPSは3,236.92円。
想定価格2,100円から計算される予想PERは約0.65倍。

予想PERは特別利益（子会社譲渡）によるものでかなり値はよく出ている。
それを差し引いても十分な割安感を感じるところ。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約11.8億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証2部市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率57.9%と売出が若干多い程度。オファリングレシオは標準範囲。

既存株主に一部ベンチャーキャピタルからの出資（ロックアップなし）もあるが、株数少なく影響少ない。
それ以外のロックアップは180日で掛かりも良い。
ストックオプションの未行使残はなし。

上場後の売り圧はほぼないと見て良さそう。

これだけの条件なら公募お買い得に感じるが、それでも初値で買われないIPO地合いとの兼ね合いになりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

上場時に人気化はしにくい業種。
初値よりも安くなった時に長期的に配当目当てや堅調な動きを期待して保有したい内容。

仮条件も引き下げてきていることから、公募株自体にも魅力は高まってはいる。
それでも需給状況が悪ければ初値で安く買える可能性もあり、なんとも言い難い状況と言えそう。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPO全体に様子見や静観の意識になっているため不人気になりそう。
ただし評価的には割安感や需給面での希少性も多少あるので悪くない。
悪くない程度の銘柄で微妙な場合は、結局初値売りで儲けるのは難しい状況のため最終的にはC級評価とする。

マザーズ銘柄のように高値で突っ込んで、売れずにすぐに半額なんてことにはならない。
昨年12月の厳しい時期に上場した「長栄」あたりの値動きが参考になる。
そう考えるとIPO公募申込み的にはやはり妙味に欠けると結論づけたい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です