湖北工業(6524)のIPO新規上場情報

東証2部上場の半導体関連。近年の需要急拡大で業績好調。東証2部らしくない成長は見て取れる。

本来注目されそうな銘柄であるが、上場ラッシュで地合い悪、東証2部と初値に悪影響が重なってしまうとどうなるか？

値がさ株もそれなりに割安感あり。吸収金額は100億超えと大きめ。野村證券主幹事で大人な上場が出来るか？

いろいろギャップがあるところから、うまく目を付ければ儲けポイントが複数ありそうな銘柄。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

アルミ電解コンデンサ用のリード端子など、半導体部品・デバイス製造。
東証2部上場の電気機器セクターで地味系ではあるが半導体不足など追い風。

もともと上場の観測があったが、しっかり業績を伸ばして良いところで上場。
ただし、上場日だけは上場ラッシュ中で残念なところ。初値からは伸び悩む可能性。

12月21日上場は4社同時上場。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年12月度、連結予想EPSは365.45円。
想定価格3,840円から計算される予想PERは約10.51倍。

値嵩株だが、指標的には割安感あり。
仮条件引き上げで上限は4,000円に、野村らしい強気だが実はまだ割安な雰囲気。
ただ、値嵩株で買いづらい部分が上場ラッシュも含めてどう響くか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約114億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証2部市場。主幹事は野村證券。

公募：売出は１．６：１で公募が多い。オファリングレシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。既存株主へのロックアップはきつく価格解除なしの90日or180日。
ストック・オプションの未行使残は376円価格で166,700株が行使可能期間。

東証2部への老舗会社の上場とあって基本上場後のすぐに売りは少ないタイプ。

東証2部上場で100億を超す吸収金額がどうかというところ。
今年は半導体関連のIPOが初値後に伸ばす銘柄も散見されたが、この意識が今も続いているか？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

東証2部上場の老舗半導体関連だと人気化はしにくいと思うが、個人的には隠れた魅力を感じる。
というふうに一部の人達からは狙われている案件かもしれない。初値向きよりセカンダリー向きな案件かもしれない。

そこに来て結構な値ガサ案件で、吸収金額が大きいことから参加者も限定されやすい。
技術面でシェアが高く伸びている会社なので評価したいと思っているので、行く行くの株価にも注目したい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

東証2部上場、電気機器セクター、老舗企業と字面では地味系案件。
さらに値ガサで買いづらく、上場ラッシュに入っているという機械的な評価をすれば厳しいBBスタンスになりそう。

しかしながら値ガサでも案外割安感があり、それが主幹事野村で出ているのだから評価されても良い。

需給の懸念が強く初値は公募割れの可能性まであると見てとりあえずC評価にする。

しかしながら今の業績の伸び、しばらく不安定そうな半導体需給状況など、
上場後も注目されるポイントは複数ありそうで上場後に人気化する場面があってもおかしくないと見ている。

初値でプラスならそれでいいが、公募割れでもセカンダリー勢が中長期で儲かるIPOになるのかチェックしたい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です